40日ファスティング経験者の本音!

ファスティング(断食)の素晴らしさやファスティングの正しい方法、効果などを紹介しています。

発酵薬膳ファスティングの基礎 15 白米は死んだ食べ物

Mレポートで元禄以前の日本食が世界最高の理想食だと発表されましたが、その主食は玄米です。

この元禄後はなぜダメなのかといいますと白米が主流になったからです。

歴史的には江戸の武士、商人たちから白米が流行し、庶民にも広がっていきましたが、江戸以外では玄米、雑穀でした。

そして白米をよく食べる人ほど脚気になりました。

 

脚気は、その名前から主に足に症状をもたらすものですが、手足だけではなく、心臓に至るまで、脚気の症状は軽いものから重いものまであり、血圧の低下によって脚気にかかってしまうと、血圧がさらに低下します。

特に最低血圧が著しく低下し、0に近づくこともあります。

 

消化器障害脚気にかかると、食欲がなくなったり、吐き気や便秘などの症状があらわれます。

手足のしびれやむくみ脚気にかかると、手足のしびれやむくみに悩まされることも多くなります。

このような手足のしびれが、さらなる疲労感を増大させ、歩行困難脚気の症状が進行すると、手足が強く痛み出し、最終的には感覚がなくなり、歩行困難な状態になるだけではなく、心臓の肥大になります。そして心臓が大きくなると、わずかな運動でも心臓の拍出量をコントロールできなくなり、突然の呼吸困難におそわれ、最終的には命をおとすこともあります。

 

明治時代になり、陸軍と海軍が創設されると脚気は大きな問題となりましたが、白米をやめて麦飯にしたら、脚気は無くなっていました。

しかし、ドイツ留学から戻った森鴎外が陸軍軍医に就任し、白米がいいと陸軍は白米に戻しました。

日清戦争脚気によって死亡した兵士は4000人にのぼり、戦闘で死亡した兵士よりはるかに多かったと言われています。

日露戦争では脚気で2万8000人もの兵士が病死していますので、白米の害は深刻な事態を生み出していたのです。

 

白米は真っ白で色も美しく、柔らかく、甘みもありますので、ふっくら白米を好んで食べるのはよく分かりますが、しかし、白米は粕と書くように玄米から果皮、種皮、糊粉層などいわゆる「ぬか」とよばれる部分を全部、取り除いたのが「胚芽米」ですが、まだそこから胚芽も取り除き、胚乳だけにしたものが、「白米」なのです。

ですから、白米はまさに「死んだ食物」なのです。

白米は水につけてもふやけるだけで発芽しませんが、玄米は発芽しますから、玄米は生命力がある、「生きた食物」です。

 

玄米は白米に比べ、主要栄養素はおおよそ4倍程度多く含まれていますから、玄米ごはんを1杯食べただけで白米のご飯1日分と同じ程度の栄養価を得ることができます。

玄米には、なんと白米の約9倍もの食物繊維が含まれています。

食物繊維は便秘の解消に効果的なだけでなく、体内の余分なコレステロールや糖分、発ガン物質などの有害物質の排出を促すことで、糖尿病やガン、動脈硬化から引き起こしやすい脳卒中心筋梗塞など生活習慣病を防ぐのにも一役買っています。

 

日本人の食物繊維の所要量(目標摂取量)は1日あたり20~25gとされています。

実際の摂取量はそれより平均で5~10g不足しているといわれますが、毎日食べるごはんを白米から玄米に変えるだけでも、その不足分を十分に補える計算になります。他にもビタミンE、ビタミンB1、リン、鉄、カリウムマグネシウム亜鉛といったミネラル類も豊富に含んでいます。

それぞれ体内で重要な働きをしている成分ですが、中でも、カリウムは体内のナトリウム(塩の主成分)の排出を促す働きがありますので、高血圧が気になる人には特に重要なミネラルです。

 

「藤樹の宿」では発酵薬膳の主食は、玄米なのですが、生きた発酵食には、今も生きている玄米食が最適あることはいうまでもありません。