発酵薬膳ファスティングの基礎 16 発酵玄米の効用
「ごはんは太る」というのは、科学的にはまったく根拠のないことです。
中でも玄米は、太りにくい食べ物です。
その理由にインスリンの分泌を低く抑えるという点があります。
アメリカのスタンフォード大学の研究グループが、ごはん、パン、ジャガイモを摂取した時のインスリン分泌量を比較したところ、同じデンプン食品でも、米のインスリンの分泌量が最も少ないことがわかりました。
インスリンは食事から摂取したエネルギーを脂肪に作り変え、体内に蓄えるのに大きな役割を果たしているホルモンですが、そのインスリンの分泌量が少ないということは、太りにくい食品だということです。
玄米はよく噛んで食べなければなりませんが、この「よく噛む」ということが、ダイエットには非常に重要なのです。
同じ食品でも流動食にして食べた場合にくらべて、よく噛んで食べた場合は体熱産生反応が4倍も高いという研究結果もあります。
食べ物をよく噛むほど、ノルアドレナリンというホルモンの分泌が促され、体じゅうの細胞を刺激して体熱産生反応を高めるのです。そして玄米を発酵させた発酵玄米はさらに玄米パワーが倍加しています。
その効用は...
1・便秘解消はスムーズに
発酵玄米は、食物繊維が豊富で、便秘解消が早まります。食物繊維には、老廃物やコレステロールなど、身体に必要のないものを排出してくれる効果や腸内環境を整える効果があります。便秘に悩んでいる人は、ぜひ発酵玄米です。
2・疲労回復に効果的
発酵玄米を摂取することで新陳代謝の促進、免疫力・自然治癒力の向上が望めて、身体機能を活性化させ、慢性的な疲労回復効果が見込めます。発酵玄米には、ビタミンB1も豊富です。ビタミンB1には、イライラ・食欲不振・慢性疲労などの神経系の働きを助ける働きがあります。
3・減量に効果的
発酵玄米には、脂肪の代謝やカルシウムの吸収を助けたり、食品添加物の解毒作業もあるビタミンB2が含まれています。食物繊維には老廃物やコレステロールなどを排出してくれる効果があります。これらの、ビタミンB2や食物繊維を多く含む玄米酵素のおかげで、新陳代謝がよくなり老廃物が排出され、やせやすい体になります。内蔵脂肪の除去にも効果的なので、減量に発酵玄米はかなり効果的です。
4・活性酸素を消去
老化促進・慢性病・生活習慣病の引き金となる過剰活性酸素。発酵玄米は、この活性酸素を消去してくれます。活性酸素は、ガンを引き起こす恐れもあります。活性酸素を消去する発酵玄米は、ガンを予防する効果もあります。食物からは摂取しにくいと言われているビタミンE。老化防止や滋養強壮に効果があると言われているビタミンEも、発酵玄米には豊富に含まれています。
5・美肌作りに効果的
発酵玄米には、ビタミン類やとミネラルが豊富に含まれているので、ホルモンの分泌を促してくれたり、代謝を良くして細胞を若々しく保ってくれる効果があります。豊富な食物繊維が腸内環境を整えてくれるので、デトックス効果も期待できる発酵玄米は、美肌作りに毎日食べることをオススメします。
ここまで効用を述べれば、なぜ「藤樹の宿」が発酵玄米を主食にしているか、お分かりいただいたことでしょう。