正しい食養生とは何か 05 マクガバンレポートの衝撃
日本では徹底的に無視されたマクガバンレポートですが、
フォード大統領が、「アメリカの国家予算の莫大なお金を進歩したと言われる
アメリカ医療に投じているにも関わらず、
何故病人が増えていくのか?」という疑問を抱き、
マクガバンに徹底的に調査させたのがこのレポートでした。
その内容は、アメリカ国民に衝撃を与えたのです。
「私たちの食するものが、知らぬ間に昔のような自然なものではなく、
薬漬けのものになっている。肉を主体とした薬漬けの食べ物が癌や心疾患、
脳卒中の原因であり、これらは食源病である。
栄養管理をしている医師は栄養学を全く判っておらず、
間違った栄養管理が治癒を遅延させているのだ。
間違った食生活を改善していかない限り、アメリカは病と共に滅ぶだろう」
という書き出しで5000頁の報告書が公表された後、
委員長のマクガバンさんはアメリカ医学会や全米畜産協会など
多くの企業団体から総バッシングを受け、
政治の舞台から姿を消されてしまいます。
しかし、アメリカ国民は今まで信じてきていた
アメリカの食、医療を根底から否定されたため、
相当に衝撃を受けたといわれております。
そのため、アメリカ政府は 1979 年に政策として
医学以外の分野を見直すということを始めました。
食材、栄養などの代替医療、東洋医学や他国の伝統医療や民間療法など、
一般的に補間代替医療を国で取り組むようになったのです。
その結果は 1990 年を頭打ちに、癌患者数および死亡数とも減少していくという
日本では信じられないものとなっているのです。
日本では癌患者数死亡数とも右肩上がりで減じることは今まで一度もありません。
その内容の一端を書きましょう。
1・ガンはみな肉食の過剰によるものだ
2・脂肪をたくさんとれば乳がんが増加する
3・フンザではガンも心臓病もない
4・アメリカの肥満者(当時3000万人)は、それゆえに短命となっている
5・脂肪と砂糖、繊維質の減少で糖尿病が増加している
6・ロンドンで今世紀初め盲腸患者は5人が今、1000人を超えたように食源病だ。
7・18歳から44歳までの白人女性はビタミン、ミネラル不足が目立つ。
特にカルシウム、ビタミンA・Cが不足している。
8・カロリーの6割を脂肪と砂糖でとっている。
今世紀はじめはわずか3割だったので、
ミネラル、水溶性ビタミン摂取量が低下している。
などまだまだ多くの衝撃的な指摘が網羅されています。
2002年に日本では今村光一さんが、
「アメリカ上院栄養問題特別委員会報告書・いまの食生活では早死にする」を
発行され、日本にも大きな衝撃を与えました。
私もちょうどこれからの進むべき道を模索していた頃でしたから、
この本は大きなインパクトを与えました。
サブタイトルが「自分の健康を守るための指針」とあり、
私はこの本との出会いで断食祈祷院から断食施設に切り替えることになったのです。
日本は何でもアメリカの真似をするのにさすがこれは無視しました。
なぜなら既得権を守る医師会、食品、農業界の圧力があったからです。
しかし、アメリカはそうではありませんでした。
2年後にはアメリカでは「食物・栄養とガン」の特別委員会が設置され、
またもや2年間のガンと食物の関係を調べて報告されました。
アメリカは真実を把握するために大胆なことをやってのけたのですが、
日本は真逆です。