40日ファスティング経験者の本音!

ファスティング(断食)の素晴らしさやファスティングの正しい方法、効果などを紹介しています。

玄米菜食 34 脳の毒を出す玄米食を核にした食事術 10 病気の根源であるAGEとは何か   

日本では「焦げたものを食べるとがんになる」とよく言われました。

しかし、これは本当のことで、最近、様々な健康本に出てくるのが

AGE(老化たんぱく)です。

AGEを世界で初めて発見したのは、フランスの科学者で物理学者でもあった

ルイ・カミーユ・メラールという人です。

1912年のことでした。タンパク質は、20種類のアミノ酸で構成されています。

メラールは、このアミノ酸と糖質を一緒に加熱すると褐色になることを発見しました。

メラールを英語読みにすると「メイラード」になりますから、

世界的にはこの反応を、「メイラード反応」とよんでいます。

パンケーキ、食パン、焼きおにぎり、お好み焼き、タコ焼き・・・。

タンパク質と糖質を含む食材を加熱すると褐色になりますが、

これらはすべてメイラード反応によるもので、AGEが大量に発生します。

タマネギを炒めるとキツネ色になるのもメイラード反応であり、

これもAGEが大量に発生します。

メイラード反応は、タンパク質と糖質を同時に加熱することで起こります。

プリンのカラメルのように糖質だけを加熱しても、AGEは生じません。

AGEが生まれるプロセスは大変複雑ですが、

大まかには「初期段階(アーリー・ステージ)」と

「後期段階(アドバンスト・ステージ)」に分けられます。

初期段階では、ブドウ糖がタンパク質(アミノ酸)の分子にくっついて、

「シッフ塩基」という物質をつくります。

シッフ塩基は構造的に不安定ですが、その一部は「アマドリ化合物」という

安定した構造に変わります。

ここまでが初期段階です。

続く後期段階では、アマドリ化合物が、複雑な反応を経て最終的にはAGEになります。

AGEは、タンパク質と糖質から最終的に生まれる物質の総称です。

適量的には、「カルボキシメチルリジン(CML)」

「ペントシジン」「クロスリン」など100種類以上あると考えられています。

AGEが生まれる一連の反応は、一方通行。

終末糖化産物という日本語からもイメージできるように、

一度生まれたAGEが元のタンパク質と糖質に戻ることは決してありません。

 AGEが恐ろしいのは、私たちのカラダをつくっているタンパク質を攻撃し、

その機能を低下させる働きがあることです。

そして血管の老化、骨の老化、またすべての生活習慣病の根源はAGEなのです。

しかもアルツハイマー病を進めてしまいます。

さらに白内障にも大きな要因があります。

中でも直接的にがんを進行させる物質もあります。

その1つが超悪玉AGEとも呼ぶべき「アクリルアミド」という物質です。

アクリルアミドは、

WHO(世界保健機関)の外部組織であるIARC(国際がん研究機関)によって、

「ヒトに対する発がん性があると考えられる」という物質の1つに挙げられています。

少し前までは、「ヒトに対する発がん性が疑われる」というグループに

ランクされていましたが、現在は「ヒトに対する発がん性がおそらくある」という、

よりリスクが高いグループに"昇格"しました。

ちなみに同じグループには、紫外線やディーゼルエンジンの排出ガス、

子宮頸がんとの関連も疑われる「ヒトパピローマウイルス」などが

リストアップされています。

 1998年、スウェーデン政府はストックホルム大学と

食品中のアクリルアミドに関する共同研究をスタート。

その結果、糖質を多く含むイモ類を焼いたり、

揚げたりしたポテトチップスやフライドポテトで

大量のアクリルアミドが生成されることを突き止めました。

さらに、ポテトチップスやフライドポテト以外にも、

糖質を多く含む食材を高温調理した食品に広く

アクリルアミドが含まれることが判明しました。

 ゆえに生野菜、刺身にはレモン汁をかけてAGEを

減らすなどの工夫が必要です。

天ぷらもAGEを増やします。