健康リスクマネジメント 250 空腹は最大の力なり 26 国民の1/3を占める高血圧
青木医師は舌がんから生還した方なので、がんの記述が多いのですが、
空腹にすることでがんの多くが癒されることを書かれています。
肝臓がんの原因となる脂肪肝の除去。また、胃腸に休息を与えるので
腸内環境が良くなり、免疫力アップで胃がんの防止。
また、空腹でオートファジー効果で
がん細胞の発生する要因を取り除くなど大きな効果があることです。
ただ問題はがんが体内ですでに発生している場合、
空腹が逆効果になると青木医師はいいます。
がん細胞は飢餓状態にして兵糧攻めの治療もあるのですが、
オートファジー効果でかえって栄養がつくられ、
がん細胞が生き残ることもあるようです。
ゆえに空腹16時間の作用はあくまで予防だということです。
さて、がんの次に高血圧改善についての青木医師の考察を紹介します。
厚生労働省が3年ごとに実施している「患者調査」の平成26年調査によると、
高血圧性疾患の総患者数(継続的な治療を受けていると推測される患者数)は
1,010万8,000人と、前回の調査に比べて約104万人増加しました。
性別にみると、男性445万人、女性567万6,000人で、
前回調査に比べて男性が63万人、女性が42万人の増加となりました。
推計患者数
(この調査を行った日に全国の医療機関で治療を受けたと推測される患者数)
をみると、外来が67万1,400人に対して入院は6,400人という結果でした。
いまや、日本人の“国民病”といえる高血圧なのです。
生活習慣病の中でも最も患者数が多い病気で、
その数は約4,300万人ともいわれています。
30歳以上の日本人男性の60%、女性の45%ともいわれる高血圧は
年齢とともに増加し、社会の高齢化、食生活の欧米化などによって、
今後さらに増加すると予想されています。
(日本高血圧学会:高血圧治療ガイドライン 2014 より)
まず、血圧とはどのような定義なのでしょうか。
血圧とは、心臓から送り出される血液が全身へと流れていく際、
動脈の内側にかかる圧力のことです。血圧は心臓に近い血管ほど高く、
手足などの末梢血管にいくほど低くなります。
血圧測定を行うときは、上腕部の血圧を測定します。
血圧は常に変動しています。夜間睡眠中の血圧は低く、
起きて活動している日中は高くなります。
特に、食事や喫煙、入浴、排泄などの動作は血圧を上げます。
その他、年齢や性別、気温、緊張、健康状態などによっても左右されます。
日本高血圧学会では、診察室血圧の降圧目標を40/90mmH未満、
家庭血圧の降圧目標を135/85mmH 未満としています。
しかし、高血圧に糖尿病を合併している人、慢性腎臓病(CKD)の人などは、
より厳しい血 圧コントロールが必要となります。
一方、高齢者は動脈硬化が進んでいるため、急激に血圧を下げると、
かえって血流が悪くなり、脳梗塞などを引き起こす原因となることがあるため、
徐々に目標値に近づけるようにしましょう。
では血圧が高くなるというのは、血液の状態がドロドロになり、
血管が狭くなることです。
つまり余分な老廃物が血管の壁にへばりついて、
血液がドロドロだと心臓は強い力で血液を送り出さなければならず、
血管に圧力がかかって血圧が高くなるのです。
すると当然、心臓は弱くなるのです。