健康リスクマネジメント 137 水と健康ライフ 05 健康効果 04 水を飲まないとどうなる
人の体は食べ物がなくても、水さえあれば1ヶ月近く生きることができます。
しかし、水が1滴も飲めないと、2~3日で生命維持は困難となります。
体から水分が1%の損失で、のどの渇き、2%の損失ではめまいや吐き気、
食欲減退などが現れます。
そして10~12%の損失では筋けいれん、失神、20%の損失では生命の危機になり、
死に至ってしまいます。
さまざまな健康障害のリスクの要因にもなります。
常温の水を飲むと、体の中から温まり、代謝がアップします。
また水を飲むことで、筋肉にしっかりと血液が送り込まれ、
効率よく筋肉量が増えます。筋肉量が増えると基礎代謝量も増え、
痩せ体質になります。
血液がドロドロしている状態は脂肪などが血液中に大量に存在し、
スムーズに流れない状態です。
血液は酸素を運搬しているので、血液の流れが悪くなると細胞に酸素がいかず、
免疫力の低下、脳や内臓の機能の低下などを引き起こします。
水を飲むとトイレに行く回数が増えるので老廃物が排泄され、
血液もサラサラになります。
食事をしながら水分を取り入れるので、食べるペースがゆっくりになり、
満腹感も得られるので、食べ過ぎを防げます。
早食いは満腹感を感じにくいため、食べる量が多くなってしまいます。
肌は表面から水分を補給しても中まで届きません。
肌の中まで水分を補うためには水を飲むことです。
またシミやしわ、くすみなども水を補うことで細胞の中の老廃物や毒素が排出され、
細胞に必要な栄養素が補えるので古い細胞から新しい細胞へと変わり、
肌の新陳代謝が改善されます。
また、水の摂取源は欧米諸国では食物由来がおよそ20%から30%、
残りが飲物で70%から80%であることから、
水分補給として1日1.5リットルの水を飲むべきであるとされています。
しかし、日本人の水の摂取源の割合は、
和食の献立に代表されるように水分含量が高い食事であるため、
食物由来からの摂取割合が欧米諸国よりも異なることが予想されます。
しかしながら、現在のところ水の摂取量および水の摂取源について、
日本人を対象とした信頼度の高い研究は極めて乏しく参考となる報告がありません。
また、水の必要量を性・年齢・身体活動レベル別に算定するための科学的根拠は、
いまだに十分には整っていないため今後の研究が進むことが期待されています。