少食ファスティングの基礎 玄米菜食 72 玄米食の基本 63 玄米菜食 玄米の栄養素 15 玄米とγ-オリザノール
γ-オリザノール(ガンマ-オリザノール、英名:γ-oryzanol)とは、
米糠の脂質に含有される、フェルラ酸とステロールとが縮合したエステル類の総称です。
米糠特有の植物油成分です。フェルラ酸と植 物ステロールが縮合したエステル類です。
血中コレステロール低下、血中中性脂肪低 下、大腸がん抑制、皮膚の老化防止、
自 律神経失調症の緩和、脳機能の賦活化など米糠に特有の成分なのです。
コレステロールの吸収を抑える作用、更年期障害などの不定愁訴に効用があるとして
医薬品として主に用いられ、紫外線防止のために化粧品に用いられています。
オリザノールは薬品の成分表示などにおいて「γ-Orz」と表記される場合があります。
また、心身症(更年期障害、過敏性腸症候群)における身体症候並びに
不安・緊張・抑うつにも効果があります。
更年期障害などに関する数多くの臨床報告があります 。
ある研究では、自律神経失調症および頭部外傷後遺症で長年病んでいる患者ほど効果があり、
多量の投与によっても副作用が見られなかったと報告しています。
その他にも,植物ステロールとの併用で老人性痴呆症,動脈硬化,脳軟化症の
治療薬として用いられるに至っています。
γ-オリザノールは,一般的な向精神病薬とは異なる中枢抑制作用を示しますが,
その作用機序としては,視床下部におけるカテコールアミン代謝に関与するためと考えられています。
その他の作用として,γ-オリザノールの抗ストレス作用が,
ラット水浸拘束ストレス胃粘膜損傷モデルやマウスの条件情動刺激負荷胃粘膜損傷モデルを
用いた実験で報告されており,前述のカテコールアミンが関与する作用であると考えられています。
γ-オリザノールの抗酸化性は広く知られており,
油脂の酸化を抑制するのに大いに役立っています。
γ-オリザノール(0.5%または1%)の添加により,
大豆油の熱酸化重合に対して抑制効果を発現することを報告されています。
この効果にはγ-オリザノール中のフェルラ酸部位が関与していること,
またBHTやγ-トコフェロール以上の耐熱性があることも明らかにしています。
またオリザ油化では,γ-オリザノールはアミノ化合物と著しい相乗性を発揮することを見出しています。
ロダン鉄法により、一定の過酸化物価となるまでの誘導期間を測定し,
γ-オリザノールとアミノ酸の抗酸化力を確認したところ各アミノ酸の抗酸化力は
γ-オリザノールとの併用により誘導期間の延長を示し,
相乗的な抗酸化力の増強が確認できています。
γ-オリザノールは耐熱性にも優れていることから,
加熱処理に必要な加工食品の製造の際には有効に作用するものと思われます。
現在,γ-オリザノールは化学合成品以外の食品添加物「酸化防止剤」として収載され、
使用が認められています。
またハムスターを用いた実験で,
γ-オリザノールが血中のコレステロールを下げることが報告されています。
さらにウサギにおいても,LDL-コレステロールの動脈内皮への蓄積による粥状病変も抑制します。
臨床的にも,γ-オリザノールを含むコメ胚芽油の摂取や,
γ-オリザノール製剤(医薬品)の服用により,