発酵薬膳ファスティングの基礎 20 植物性乳酸菌を活用しよう
古民家ファスティング「藤樹の宿」がなぜ「発酵薬膳」に注目したかといいますと「植物性乳酸菌」でした。
日本の伝統食、発酵食は、植物性乳酸菌を含むものがたくさんありますが、その代表例が、しょう油、味噌、漬物、日本酒、酢などです。
古来から日本民族は、ダイコン、キュウリなどの野菜を糠に漬けた漬物を保存食としてきましたが、大豆やコメを発酵させて、しょう油、味噌、酢などの日本独自の調味料を生み出してきました。
これは日本だけではなく、韓国、中国、台湾など東アジアの国々では、農耕が盛んでしたから、田畑の作物、海や川で採れる魚を発酵させて保存食としてきたからです。
最近、乳酸菌といえばヨーグルトがいいと思う方が多いようですが、外国から入ってきた動物性乳酸菌はまだ100年の歴史しかありません。
日本では2000年間にわたる植物性乳酸菌が日本の食を支えてきたのです。
動物性乳酸菌は、ヨーグルトが代表ですが、乳酸菌は20種類程度です。
しかし、植物性乳酸菌は、その10倍以上なのです。
そこからしょう油、味噌、漬物、日本酒、酢などの多様な発酵食が生まれてきました。
動物性乳酸菌のもとは「乳」だけですが、植物性乳酸菌は、野菜、大豆、米などに含まれるブドウ糖、果糖、ショ糖、麦芽糖など多様な糖なのです。
私たちの腸の中には、100種類以上の細胞が生息しています。
重さにすると1kgもあるそうです。この中で良い働きをしてくれるのが、乳酸菌です。
そして動物性乳酸菌の種類はたくさんの種類があり、ヨーグルトによっても菌ごとに種類が豊富です。
ピロリ菌の除去や抗アレルギー効果、有害物質の抑制や整腸作用がありメタボ解消効果などが有名です。
ブルガリア菌、LG21乳酸菌、ビヒタスBB536、ガセリ菌SP株があります。
また、植物性乳酸菌の種類はぬか漬け、味噌などに多く含まれています。ラブレ菌、L・プランタラム、T・ハロフイルス、P・ペントサセウスです。植物性乳酸菌の特徴は、食物繊維との組み合わせで摂れるので、がん予防、特に大腸がんの予防に効果があるようです。
この中で注目は、ラブレ菌です。
ラブレ菌は、京都のすぐき漬けという漬物から発見された植物性乳酸菌で、非常に強い生命力を持っています。
からだの免疫機能を高め、がん細胞を退治する事ができますし、コレステロール値を下げる事もできると言われています。
さて、植物性乳酸菌ですが、問題は一つあります。
それは漬物などに多いため、食塩を摂り過ぎてしまうことです。
世界保健機関では、塩分摂取目標は、1日5gですが、日本はまだ8gなので世界基準よりも多く、植物性乳酸菌を摂取するにも工夫がいります。
まず漬物など塩分濃度が高いものを偏って食べず、他の発酵食品と併せて、バランスよく摂取しないといけません。
その意味では、「藤樹の宿」では、そのバランスをとった発酵薬膳料理を提供します。
その上でファスティングをしていただきますので、安心してからだに入れていただくことができます。
発酵薬膳ファスティングは総合的ファスティングの最先端をいくものとなるでしょう。