発酵食で病気知らず 21 腸内環境 20 ガンを予防するには 15 デザイナーフーズ計画 15 ブロッコリー
ブロッコリーはイタリアを中心とした地中海沿岸地域を原産地とする
アブラナ科の野菜です。
キャベツの変種であるカリフラワーを品種改良して
つくられた野菜であるといわれています。
大きなつぼみのかたまりと茎が食用とされます。
キャベツやカリフラワーは淡色野菜ですが、ブロッコリーは緑黄色野菜です。
1・ブロッコリーの歴史
イタリア地中海沿岸地域を原産地とする
ブロッコリーは茎がアスパラガスのように柔らかいことから、
イギリスでは「イタリアン・アスパラガス」、フランスでは
「アスパラガス・キャベツ」などと呼ばれ、肉料理に欠かせない野菜として
古くから愛されてきました。
ブロッコリーという名前は、イタリア語で「芽」を表す
「ブロッコロ」の複数形が語源です。日本には明治時代に伝えられ、
当時は観賞用とされていました。
第二次世界大戦後に「緑ハナヤサイ」と呼ばれ本格的に栽培が始まりました。
一般に広く出回るようになったのは1980年代に入ってからです。
昭和50年代ごろに健康的な食生活への関心が高まり、
緑黄色野菜の価値が認識され始めてきた際に、
栄養価が高いブロッコリーへも注目が集まりました。
最近では、抗ガン作用が期待されるファイトケミカルの一種である
スルフォラファンが含まれているとして、再び注目を浴びています。
2・ブロッコリーに含まれる栄養素
ブロッコリーは、ビタミンやミネラルに富んだ緑黄色野菜で、
特にビタミンCはブロッコリー100g中に160mgと豊富に含まれています。
これはいちごの2倍、レモンの2.5倍に相当し、
ブロッコリー4分の1株(約50g)で成人が
1日に必要なビタミンCの摂取量を補うことができます。
さらに、ビタミンB群やβ-カロテン、カルシウム、カリウム、
食物繊維なども豊富に含まれています。
それぞれの栄養成分の含有量が多いだけでなく、
吸収を助けあう栄養素がバランスよく含まれているため、
効率よく栄養を摂取することができます。
β-カロテンは体内でビタミンAに変換されます。
必要な量のみ変換されるので、過剰摂取の心配はいりません。
茎にはつぼみの部分と同様の栄養成分と食物繊維が豊富に含まれています。
茎の表面の硬い皮を少し厚めに切り落とすと、
中心は柔らかく味が良いためボイルや炒め物などで美味しく食べることができます。
スルフォラファンが他のアブラナ科の植物に比べ特に多く含まれています。
スルフォラファンは蒸発しやすい物質のため、
切った後はすぐ食べるようにしましょう。
3・生活習慣病の予防・改善効果
ブロッコリーは体内の活性酸素を除去する働きを持つβ-カロテンを豊富に含むため、
血中の脂質の酸化を防ぎ血管を若々しく保つ働きがあります。
酸化した脂質を分解することで、血中に粘度のある物質が流れ出ることを
防ぎ血行を良くすることにより血圧を下げる働きや、
血管を丈夫にする働きがあります。
高血圧の予防・改善に効果的だといわれています。
また、発ガン物質が発生した際に体内でつくられる活性酸素は、
正常な細胞を異常な状態にします。
異常な状態になった細胞の核は本来の状態から変化してしまい、
細胞分裂や再生がうまくできなくなります。
ブロッコリーに豊富に含まれているβ-カロテンとビタミンE、
ビタミンC、スルフォラファンは、強力な抗酸化作用を持っており、
活性酸素を無効化し細胞を正常な状態に戻すことにより、
ガンの予防に効果的であるといわれています。
スルフォラファンの抗酸化作用はスルフォラファンが
体内に入ってから3日間と長期間に渡って持続するという特徴があります。
(わかさの秘密から)