40日ファスティング経験者の本音!

ファスティング(断食)の素晴らしさやファスティングの正しい方法、効果などを紹介しています。

発酵食パワー 10 発酵と発酵食品 09 漬物 01 日本の漬物歴史

漬物とは、塩、糠、酒粕、しょうゆ、酢、みそなどの副材料を用いて、

野菜、果実などの植物性食品、あるいは

魚貝、肉、卵などの動物性食品を発酵させるか、味をなじませたものをいいます。

微生物による発酵を利用するものと、しないものがあります。

漬物の多くには塩が用いられます。粕漬け、みそ漬け、酢漬けなどは、

いったん塩で下漬けしてから本漬けにすることが多いのです。

漬物は世界各地にあるが、地域により、

材料や気候風土の差異から特有のものが生まれています。

日本は、野菜など植物性のものが主で、

しかも、塩漬け発酵の漬物が主体となっているといってもよいでしょう。

これは、日本の漬物が米飯によくあうのと、

冬季の保存性などの点から普及したものです。

なお、古代のすし、なれ鮓、鰒鮓、鮎鮓、猪鮓、鹿鮓、

あるいは魚醤なども、魚肉、獣肉の漬物です。

漬物は、もともと食品の塩漬け保存から出てきました。

塩があれば、漬物をつくることは容易です。

漬物は、乾燥品とともに人類が知った最古の食品加工法です。

奈良時代には、ナス、ウリ、カブ、モモなどの野菜や果実を塩や酢、

粕などで漬けて寺院の僧侶の食用としていました。

平安時代になると、漬物は宮中の重要な副食として扱われるようになったのです。

延喜式』には、春にはワラビ、フキ、ニラ、ウリなどを塩漬けにし、

秋にはナス、ショウガ、ダイズ、モモ、カキ、ナシなどを、

塩、酒粕、ひしお、酒、みそに漬けていました。

当時はこれらを漬物とか漬菜とよんでいました。

 鎌倉時代には、酢漬け茗荷、胡瓜甘漬けなどが精進料理に取り入れられ、

漬物は室町時代禅宗寺院で一段と発展したのです。

生干し大根を、糠や麹を加えて塩漬けにする、

いわゆる沢庵漬けもこのころ始まったのです。

漬物は初めは塩漬けや糠、樹皮などを加える程度であったのですが、

みそ、酒、みりん、しょうゆなどの醸造品の発生により、

みそ漬け、粕漬け、しょうゆ漬けなどの製造も行われるようになります。

漬物を「香の物」と称するようになったのは、室町時代からです。

各種の香を聞き分ける聞香で、嗅覚の疲れをいやすために

ダイコンなどの塩漬けの香を聞いたことからこの別称が始まったといいます。

また、種々の物を食べるとき、生ダイコン(季節外にはその漬物)を間に食べて、

その香で口中の臭気を消したことによるともいいます。

ナスやウリなどの漬物は、足利将軍義政が好んだもので、

これは香の物とはいわず類香といいました。

香の物は、本来みそ漬けに限るという説もあります。

みそを女房詞で「香」といったところから、この呼称が出たといいます。

「香々」というのも同じくこの時代の女房詞でした。

今日、漬物といえば野菜が主で、これは仏教伝来以来、

肉や魚などを敬遠する傾向が強くなってからのことです。

それより以前は、海や山からとれる肉、魚、野菜など、

なんでも漬物にして貯蔵していたようです。

江戸時代になると野菜の種類も多くなり、

漬け方も単に野菜の貯蔵のみを目的とする域から脱して、

風味を主とするようになり、当座漬け、一夜漬けなどの方法も生まれます。

香の物を「しんこ」とよぶようになったのは、

古漬けに対し当座漬けを好むようになり、

新しい香の物、すなわち新香といったところからきたものです。