40日ファスティング経験者の本音!

ファスティング(断食)の素晴らしさやファスティングの正しい方法、効果などを紹介しています。

正しい食養生とは何か 29 マクロビの根本問題 19 発酵食の効果 05 発酵食入門 05 発酵食品の歴史 

5・毒物の無毒化

フグの卵巣なんて猛毒中の猛毒で絶対に食べてはいけないものがフグの卵巣です。

しかし、先人はこの毒をぬか漬けにして、微生物の働きで無毒化したのです。

2年から3年漬けておくそうです。

その昔、製造法が確立するまでには、おそらく何人もの犠牲者も出たのではないか。

尊い犠牲の上に、この珍味を食することができるのです。

これは河豚の卵巣の糠漬けといい、

猛毒が含まれているフグの卵巣を塩漬けとぬか漬けに

3年費やすことで毒を抜いて食べる石川県の郷土料理です。

石川県白山市の美川地域、金沢市の金石、大野地区では、

その卵巣を2年以上にもわたって塩漬けおよび糠漬けにする事で、

毒素を消失させ珍味として販売しています。

なお、新潟県佐渡市には河豚の卵巣の粕漬け、

福井県高浜町に塩や酒かすに漬け込んで毒を抜いた珍味「福のこ」と

いう似た料理があります。

食品衛生法により食用が基本的に禁止されている卵巣を、

この加工法で食品として製造しているのは、日本全国でこれらの地域のみです。

 

 

発酵食品の定義づけ

食材を微生物などの作用で発酵させることによって加工した食品のことです。

冷蔵庫などが存在する以前から保存食として、

または風味を改良したり食品の硬さを

柔らかくしたりするといった目的でも行われるものです。

日本の伝統的な食品では納豆、醤油、味噌、漬物、鰹節など、

世界ではパンやヨーグルト、紅茶、キムチなどの形で利用されてきました。

また、穀物や果物を発酵させて製造される酒は、

アルコールが殺菌作用を持つと同時に精神作用を持つ飲料です。

発酵食品は人類の歴史において、有史以前から存在していた長い歴史があります。

現時点で確認されている考古学的に最古の発酵食品は、

約8000年前のコーカサス地方のワインです。

また、イランでも約7000年前のワインを作成した証拠が確認されています。

私たちの身近にある伝統食材の中には、

「発酵」というプロセスを経てつくられるものが数多くあります。

塩麹しょうゆ麹をはじめ、酢、みそ、しょうゆ、納豆、漬物、清酒、甘酒、チーズ、

ヨーグルト……。意外なところでは、かつおぶしや紅茶なども発酵食品です。

発酵の主役は、おなじみの乳酸菌や納豆菌、麹菌、酵母菌といった微生物(菌)。

これらの微生物が食材に付着して、その食材に含まれる成分を分解し、

自らの栄養としたり、新しい産物をつくり出します。

たんぱく質アミノ酸やペプチドに、糖質は乳酸やアルコールに、

といった具合です。その過程で、健康に役立つ成分がぐんと増え、

さらにうまみや風味が増し、保存性も高まるのです。

ところが食材の種類や、温度などの環境条件によっては、

食べられないものに変わってしまうこともあります。

これが「腐敗」です。発酵と腐敗は、

人間にとって役に立つかどうかの違いといえます。