40日ファスティング経験者の本音!

ファスティング(断食)の素晴らしさやファスティングの正しい方法、効果などを紹介しています。

玄米菜食 58 玄米菜食リバイバルを起こそう 15 村田英雄の悲劇は肉食過多から 

糖尿病で脳裏に残るのは演歌歌手、村田英雄です。

ヒット曲「王将」で昭和の大演歌歌手でした。

村田の人生は「糖尿病との闘い」でもあったのです。

食生活では大の野菜嫌いで、「太い声を出すには何より肉を食べることだ」として

肉を多食し、しかも無類の酒好きで、こうした生活習慣が影響し、

35歳で糖尿病を発症します。

糖尿病の合併症が深刻となり、体も痩せて、遂には急性心筋梗塞、欝血性心不全

一時意識不明に陥り、1996年2月白内障手術のための入院中に倒れ、

6時間におよぶ心臓バイパス手術を受けます。

さらに5月には右下肢閉塞性動脈硬化症で壊疽状態に陥り、

右膝下12センチで切断。97年10月に低血糖発作を起こします。

「今まで呑んだことの無かった白ワインを酒と思わずに大量摂取したため」

と本人が苦笑いしながら会見したのです。

一時は生死すら危ぶまれ同年、12月には糖尿病性網膜症のため左目を手術します。

2000年1月には左足も同様に切断。

それまでは義足で歩いていたが完全に車椅子生活となりますが、

2002年73歳で死にます。

村田英雄はとにかく肉しか食べなかったということですが、

「野菜は単にニワトリの餌だ」と言っていたようで、

肉を食べると糖尿病は食べない人の約4倍、リスクがアップします。

肉食がなぜ糖尿病で死に至るのかです。赤身の牛肉や豚肉や加工肉を食べ過ぎると、

糖尿病リスクが上昇することが、アジア人を対象とした大規模調査で判明したのです。

赤身肉を、魚類、大豆、豆類などに置き換えると糖尿病リスクは減少するのです。

そして赤身肉は、タンパク質、鉄、亜鉛、ビタミンBなどの

栄養素の供給源になるのですが、食べ過ぎると確実に体に害をもたらします。

赤身肉や加工肉などの摂取により糖尿病の発症リスクが上昇する理由は、

肉に多く含まれるヘム鉄や飽和脂肪酸、調理の過程で

生成される焦げた部分に含まれる糖化最終産物(AGE)などが、

インスリン感受性やインスリン分泌に対して

悪影響をもたらすからだと考えられているのです。

とくにヘム鉄は、酸化ストレスや炎症を引き起こし、

インスリン感受性を低下させるという報告があります。

肉類、特に赤身肉の摂取による糖尿病のリスク上昇が懸念されているのです。

また、鉄には強力な酸化作用があり、過剰な鉄が生みだす

フリーラジカルを消去する酵素が不足してしまうのです。

ヘム鉄の過剰な摂取は膵臓インスリンを分泌するβ細胞に

ダメージを与えると考えられています。

一方、動物性食品に含まれるヘム鉄に比べ、

植物性食品に含まれる非ヘム鉄は体内への吸収率が遅いのです。

ある医師は「食事から肉を完全に取り除く必要はありませんが、

毎日の食事で、特に赤身肉の摂取量を減らし、

鶏の胸肉と魚介類、または植物性のタンパク質食品や乳製品に置き換えると、

糖尿病リスクを下げられる可能性があります」と言われています。

つまり良質なタンパク質が豊富に含まれる魚類、

豆腐、豆類などを食事に取り入れることで、

食事の栄養バランスを改善できるというのです。

また欧米の研究でも、肉を過剰に摂取すると一貫して

糖尿病の発症リスクが上昇することが報告されています。

赤身肉の摂取はヒトの健康に有害である可能性が指摘されており、

世界保健機構(WHO)も、赤身肉の摂取量と

がんリスクが関連する可能性を警告しています。

米糖尿病学会(ADA)は糖尿病の患者に対し、野菜の摂取を増やして、

全粒粉や精製されていない穀類や豆類、

低脂肪の牛乳や乳製品を選ぶことを推奨しています。

赤身肉には飽和脂肪酸も多く含まれる。飽和脂肪酸をとりすぎると、

悪玉のLDLコレステロール中性脂肪が増え、

心筋梗塞などの心疾患のリスクを高めることが知られているのです。

また、加熱して肉をこんがり焼くと、焼き目がつきます。

この焼き目やこげ目には、タンパク質が加熱されると

増える糖化最終産物(AGE)が多く含まれます。

AGEが蓄積すると、糖化ストレスが亢進し、動脈硬化が進みやすくなります。

デューク・シンガポール国立大学医学部の研究チームは別の研究で、

牛や豚などの赤身肉などを過剰に摂取すると、

腎臓病のリスクが上昇しますが、1日1皿分の赤身肉を他のタンパク質が

豊富な食品に置き換えることで、リスクを低減できることを確かめています。