断食救人類の書 128 超少食・食事術 17 玄米食にする 14 玄米食以外の主食03 蕎麦(ソバ)
蕎麦(ソバ)の原産地は、中国南部の四川省から雲南省にかけての山岳地帯、特に三江地域と推定されています。
4600年前のソバの種子が東チベットの遺跡から見つかっており、
起源地から東アジアやヨーロッパに伝わったと考えられています。
日本では、縄文時代晩期に各地で栽培されていた証拠があります。
現在の栽培地は、中国、ロシアなどの夏に涼しい地帯が中心です。
イネが栽培できないアジアの中山間地では、主食用に栽培されています。
日本では、北海道や中部地方などの冷涼な地域で栽培が盛んであり、
水田転作作物としても各地で栽培されています。
原産地の中国では、種子は麺、饅頭、粥、プリン(蕎涼粉)、茶として利用されています。
茎葉部は蔬菜として食べられています。
主に粥やクレープ、イタリアではパスタとしても利用されています。
日本では、麺にして食べるのが主流ですが、熱湯などを粉に加えてかき混ぜる「ソバがき」や、
団子としても食べられてきました。そばには他の食べ物に比べて、ルチンという栄養素が多く含まれています。
ルチンはビタミンCといっしょになって毛細血管を強くする働きがあるといわれています。
実際、外国では一日に50mgのルチンをとれば、脳溢血は防げるといわれているくらいです。
そのルチンですが、そば粉1gに2mgが含まれています。
一日の必要量(50mg)のルチンを取ろうとすると、25gのそば粉を食べればいいことになります。
つまり、ざるそばを一日一枚食べれば、脳溢血は防げるということです。
医食同源という言葉があるように体にいいものを食べてからとるのが自然であり、かつ体にやさしいことになるのです。
また必修アミノ酸の一つリジンが小麦粉や精白米に比べ三倍以上も含んでいます。
発育期の子供にとっても欠かせないものです。
なお今も続けられています。
蕎麦に少ない物質が大豆のあり、大豆に少ない物質が蕎麦に存在することが
すでに1200年も昔から知られていたということは全く驚きです。
さらにそばに含まれるデンプンは、短時間加熱することで消化、吸収しやすくなり、エネルギー源にもなります。
そばはタンパク質やデンプンの他、ビタミン類も豊富に含んでいます。
特にビタミンB2は精白米の4倍量なのです。
またタンパク質が精白米より3割以上多いのです。
タンパク質と言うと、動物性タンパク質の肉や魚、植物性タンパク質の豆腐など大豆製品ですが、
そばも植物性タンパク質を含んでいます。
そのタンパク質の量は、ほぼ牛乳にも匹敵するのです。
また、水溶性で消化されやすく、そば粉100%で作られる10割そばは消化にも良く、
胃に負担をかけずに食べられます。
食品から摂取する必要があります。
そばは体の発育に欠かせないリジンやスタミナ源になるアルギニンといった必須アミノ酸を摂取することができます。
藤樹の宿では、昼食をなるべく蕎麦にすべきだとご指導させていただいていますのは
今回述べたような理由からなのです。