断食救人類の書 30 飽食の日本 28 肥満とがん05 胆のうがん
「胆のう」、「胆のう管」にできた悪性腫瘍が「胆のうがん」 です。
胆のうは肝臓の下にあり、 肝臓でつくられた胆汁という消化液をいったんプールしておく袋の ような臓器。
食事をすると、胆のうはその情報を受けて、 ためておいた胆汁を排出。
胆汁は胆のう管から胆管を通って十二指腸に流れ込み、 消化を助けます。
胆のう、胆管、乳頭部を合わせて胆道と呼ばれています。
日本国内(2013年度)で胆のう・胆管がん死亡数は男性約8, 900人、女性約9,300人。死亡全体の4%および6%。
2011年の胆のう・胆管がんの罹患数(全国推計値)は、男性約 12,300、女性約11,400人で男女ともがん全体の3% です。
男女とも1975年から1980年代後半まで増加傾向でしたが、 近年は減少傾向です。
胆のう・胆管がんの罹患率の国際比較では、 日本人は他の東アジアの国、アメリカの日系移民、 欧米人に比べて高い傾向にあります。
これまでの研究では、 胆石の既往が胆道がんのリスクとなることが確認されています。
ただし、 胆石の既往はアンケート調査での自己申告データを用いています。
そのため、胆石があることを把握できないケースがあって、 結果が薄まったかもしれません。
がん化のメカニズムとしては、胆石によって細胞が傷つき、 炎症が起こり、がんが発生すると推察されています。
国立がんセンターでは胆石症、 肥満指数と胆道がんとの関連についての研究がなされています。
これまでの症例対照研究などから、 胆石や肥満がリスク要因の候補と考えられます。
しかし肥満は胆石のリス要因でもあるので、 胆石のない人でも肥満が胆道がんと関連があるかどうかまでは、 はっきりしていません。
胆石の既往があるグループの胆道がんリスクは、 既往のないグループの2.5倍、特に女性で3.2倍と高いようで す。
部位別では、胆のうがんは女性に多く、 肝外胆管がんは男性に多いことがわかりました。
胆石の既往のあるグループでは、既往のないグループに比べ、 胆のうがんのリスクが3.1倍、肝外胆管がんのリスクが2.1倍 でした。
胆石の既往による部位別のリスクを男女別に見ると、 男性では胆のうがんだけで、 女性ではどちらでも関連が見られましたが、
特に肝外胆管がんリスクが高いという結果でした。
また、肥満指数は胆道がん全体では関連が見られませんでしたが、 肝外胆管がんに限ると、
より肥満指数の高いグループでリスクが高くなるということです。
肥満が胆石リスクも高くなり、 そこから胆道がんになるのですから、 肥満は大敵であることには変わりありません。
この結果、 過剰なコレステロールが溶かされないまま結晶化して石になるので す。
胆石症の人の70%以上をこのコレステロール結石で占めます。
藤樹の宿で少食ファスティングに切り替え、デトック、 ダイエットで標準体重にいくようにしてください。