ファスティング(断食)で改善可能な症状 80 体温
ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説【体温】body temperature
動物の体の温度。
動物には,外界の温度や自己の運動によってもほとんど体温が変化しない恒温動物と,環境条件によって体温が変化する変温動物がある。
哺乳類,鳥類などは恒温動物で,温熱の発生と放散とが平衡している。
恒温動物といってもその全身が一様な温度ではなく,体の部位によって著しく差異があり,人間では安静時の腋窩で 36~37℃,直腸内はそれより高く,肝臓が最高で,皮膚表面のうち鼻,耳殻は 22~24℃と最低である。
また,体温の最低は午前0~7時,最高は午後1~7時となり,日差変動は1℃以内である。
女性は月変動があり,月経前には低く,排卵とともに 0.5~1.0℃急に上昇して次の月経まで高温期が続く。
熱の放散は皮膚からの伝導,放射,肺および皮膚からの水分の蒸発,排尿,排便によって行われる。
皮膚からの放散は全体の 70~80%で,伝導,放射,蒸発の割合は環境状況により異なる。
体温を恒常的に保つために熱の発生,放散を調整する作用を体温調節という。
甲田医院独自調査(新たに朝食抜きの半断食を1ヶ月実践した方の病気別有効率)
少食すると体温はわずかだが下がる
体温について(「甲田療法の集大成・朝食を抜くと病気は治る」126頁)
【甲田医師のコメント】
少食にすると体温が下がります。
これは過剰なエネルギーをつくり出さないからです。
一般的には、体温が低いと健康に悪いように言われます。
36度以下だと病気とまでいわれますが、私はそう考えていません。
最近の研究で低体温の方が、長寿につながるということも言われています。
人間が一生の間に打つ、脈拍の数は決まっています。
マイノットという学者は、その数が35億回としています。
その決められた脈拍数をゆつくりしたテンポで打たすのが長生きの秘訣だといいます。
体温が下がると脈拍数は下がるのでこれが長生きの秘訣なのです。
体温が一度下がると1分間の脈拍数は7つ減ります。
体温があがれば逆に7つ上がります。
ですからスポーツ選手は、常に脈を急いで打たせるので寿命を短くしてしまいます。
その典型がマラソンです。
食べ過ぎた帳尻に運動するのはもってのほか。
健康のために無駄であるばかりか、結果的に寿命を縮めてしまいます。
低体温イコール冷え症ではありません。
体温と熱量は違います。
体温の熱のバランスが均等でないから、冷えを感じるわけで、全身の血液循環がよくなると冷え症は改善されます。
低体温は寿命が長いという研究がアメリカの国立衛生研究所でなされました。
人間に近いサルを使用して、少食と満腹のグループでは少食のサルが長生きしたのですが、なぜ長生きしたかを比較すると長生きサルは
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低体温であった
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低インスリンであった
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DHEA(副腎皮質ホルモン)による加齢の減少していた、若返りということこの結果、低体温が寿命を延ばすという結論が得られました。なお肉を食べれば、体温が上がりますが、これは特異動的作用によります。つまり100㎉カロリーの肉を食べますと130㎉のエネルギーを作りだします。体温が上がるから肉を食べると良いと肉の効用を現代医学では唱えていますが、脈拍が早くなり、脈拍の消耗を減らして、寿命の延長には役に立たないのです。【藤樹の宿コメント】
甲田光雄医師の3冊の本から、様々な病気への対応、克服の証言を80回、連載しました。
そして最後に体温でひとまずこのコーナは〆させていただきます。
今回の体温で明らかになりましたように藤樹の宿では、肉は一切、抜きのベジタリアン+マクロビ+発酵食でしかも少食でファスティングを提供していますが、これは間違いではなかったことが、80回目にして理解できました。