40日ファスティング経験者の本音!

ファスティング(断食)の素晴らしさやファスティングの正しい方法、効果などを紹介しています。

ハーブ療法 15 風邪 07 ヤナギ樹皮を使用する 01 西洋ヤナギの歴史

西洋ヤナギはヨーロッパ、アジアおよび北米の一部に生育する

高さ25ⅿ程のヤナギ科ヤナギ属の植物で、ヨーロッパからアジア、

北アフリカに広く分布しています。

古くからヤナギの樹皮には鎮痛効果があることが知られています。

お釈迦様はヤナギの枝でできた楊枝や歯ブラシを使うと

歯の痛みが楽になることを知っていたのだろうといわれており、

「お釈迦様がいつもヤナギの枝をくわえていた」とお経にも書かれているほどです。

また、日本でもかつて「柳箸やヤナギでつくった楊枝を使うと歯がうずかない」

という伝承があったように、ヤナギの樹皮や葉には

抗炎症作用があることが知られていました。

日本で現在販売されている楊枝は、

サリチル酸や虫歯予防に有効といわれるキシリトールを含んでいる

白樺を材質とするものが多く使われています。

西洋ヤナギの有効成分はサリシンという物質で、

植物が厳しい環境下でも生育できるよう西洋ヤナギ自身がつくり出す成分です。

 

1・西洋ヤナギの歴史

2300年前にヒポクラテスが「ヤナギの皮を煎じて飲むと痛みがとれる」

と著書に書いてあるほど、古くから鎮痛・解熱作用があることが知られていました。

ヨーロッパの伝統医療において、西洋ヤナギの樹皮は沈痛・抗炎症のために

利用されていました。

また、中世には薬草売りの女性たちがヤナギの樹液を煮て、

痛みを訴える人々にその苦い煎じ湯を分け与えていました。

しかし、籠をつくるためにヤナギの木が緊急に必要とされるようになり、

ヤナギをつむことが罰せられるようになったため、

この自然の特効薬は忘れられていきました。

19世紀にフランスの科学者により、西洋ヤナギの樹皮や新芽から

鎮痛効果を持つ主要成分が分離され、「サリシン」と名付けられました。

サリシンは当時最大のシェアを占めていた「キニーネ」という

鎮痛効果がある成分に代わり、天然の医薬品とされ、

使用されるようになりました。

しかし化学技術の進歩により、

サリシンを分解してつくられるサリチル酸が開発されるとサリシンは

市場から姿を消していきました。

その後、解熱剤としてサリチル酸をさらに加工した

アセチルサリチル酸アスピリン)が開発されましたが、

アスピリンは胃腸障害などの副作用があるとされ、

植物療法として西洋ヤナギに含まれるサリシンが再び注目されるようになり、

現在では健康食品などの原料として使用されています。