40日ファスティング経験者の本音!

ファスティング(断食)の素晴らしさやファスティングの正しい方法、効果などを紹介しています。

発酵食パワー 13 発酵と発酵食品 12 醤油  

日本で最も重要な調味料の一つで、日本独特のものです。

大豆と小麦を原料としてつくった醤油麹に濃厚な食塩水を加えて仕込み、

約1年間熟成発酵させたものをしぼってつくります。

この間に酵母,麹菌,乳酸菌などが作用し、醤油独特の香気とうまみが醸成されます。

濃口、淡 (薄) 口,溜の3種に大別されます。

濃口醤油は最も普通の醤油で関東では銚子,野田が主産地です。

淡口醤油は関西の小豆島、竜野地方が主産地で、色のきれいな淡さが好まれています。

溜は愛知県、岐阜県で嗜好されています。

特殊なものとしては白醤油,甘露醤油などがあります。

また、原料の蛋白質を酸によって加水分解してつくる化学醤油、

あるいは醸造法と化学的方法を折衷した半合成醤油も生産されています。

成分は、食塩 18~20%、総窒素 1.0~2.0%、糖分 2.0~3.0%、アルコール分約1%、

総酸 0.9%で総窒素のほとんどがアミノ酸、ペプチド。

これらのアミノ酸、特にグルタミン酸とペプチドが醤油のうまみの主成分で、

これに糖として含まれているぶどう糖麦芽糖ガラクトース

ペントース類がうまく調和して醤油の甘味をつくっています。

また、酸として含まれている乳酸、酪酸コハク酸、ギ酸、プロピオン酸、

その他アルデヒド、ケトン、アミン、フェノール、アルコールなどが

巧みに調和されて風味を形成しています。

腎臓病患者用に食塩の代りとしてカリウム

アンモニウムの塩化物を用いた無塩醤油も製造されています。

醤油に含まれる栄養素が持つ効果・効能・働きを紹介します。

醤油に含まれる大豆由来の多糖類は、醤油多糖類と総称されます。

醤油多糖類には、抗アレルギー作用や免疫調節機能、

鉄の吸収を促進する効果があることが

大手醤油メーカーの行った研究で発見されました。

1日あたり600mgの醤油多糖類を継続的に摂取すると、

くしゃみや鼻水などのアレルギー症状が低減されることが判明しています。

また、醤油多糖類には鉄の促進を吸収する可能性があることも指摘されていて、

鉄が不足しやすい女性にとって嬉しい食材とも言えるでしょう。

醤油自体にも鉄をはじめとしたミネラルが豊富で、

特に多く含まれているのは溜醤油です。

醤油には、約300種類もの香味成分が含まれていることが

これまでの研究で判明しています。

なかでも、醤油の香味成分の一種であるHEMFには抗酸化作用があり、

胃がんなどのがんを抑制する効果が期待できるとして注目されています。

抗酸化作用とは、がんや老化の原因である活性酸素を除去・抑制する作用のことです。

また、HEMFは、白内障の予防にも有効である可能性が、

マウスを使った実験で見出されています。

血圧降下作用が認められている大豆由来の

ニコチアナミン・ペプチド。醤油の原料である大豆に含まれる

ニコチアナミンやペプチドには、ACE阻害作用があり、

血圧を下げる効果が認められています。

ただし、醤油は一度に大量に摂取する食品ではありません。

調味料として醤油を摂取したからといって

血圧降下作用が得られるとは言えないものの、

近年では血圧降下ペプチドを多く含む特定保健用食品の醤油も開発されています。

塩分を多く含むため、高血圧には控えたほうがいいと思われがちな醤油ですが、

減塩タイプの醤油などをうまく活用すれば、

生活習慣病の予防・改善にもつなげられるでしょう。

発酵食品である醤油には、

乳酸菌・酢酸・コハク酸・ピログルタミン酸クエン酸といった

有機酸が豊富です。

これらの有機酸には、殺菌作用や腸の調子を整える整腸作用が期待できます。

便秘や下痢でお悩みの方にも役立つ調味料と言えるでしょう。

有機酸は、醤油の酸味成分であり、塩辛さを和らげる効果もあります。