玄米菜食 132 玄米菜食の玄米はいかなるものなのか 28 玄米を正しく食べる 07 玄米の発芽毒を取り除きましょう
昨日の説明で長時間、玄米を水に浸せばOKということを紹介しましたが、
ただ問題は、長時間も浸すと新たな毒がでることです。
それが「発芽毒」です。玄米は種なので、水に浸すと当然、発芽します。
この発芽でアブシン酸やフィチン酸の毒は解除されますが、
同時に発芽毒も出します。
玄米を長時間、浸しておきますと泡が出て、水が濁ります。
これは玄米が生きている証拠です。米作は前年に摂れた稲穂から、種籾を保存します。
そして中身の詰まった良い種籾を選ぶために塩水につける「塩水選」を行います。
胚乳が充実した種籾は発芽率が高く、根に活力があり、活着にも優れています。
その胚乳が少なく軽い籾なのか、胚乳が多く重い籾なのか、
見ただけでは区別はつきませんので塩水選を行います。
まずは、籾を塩水につけます。
すると、胚乳が多い籾は重いので沈みます。
浮き上がった軽い籾を取り除き、底に沈んだ重い籾を種籾とします。
塩水選をした種籾は、薬剤に一昼夜つけてから、乾燥させます。
その後、種籾を一斉に発芽させるために、必要な水分を吸収させる作業を行います。
これを「浸種」と言います。
種籾は水分が13%以上になると、呼吸が盛んになり、
細胞の分裂や伸長が始まります。
また、水分を吸収することで、胚乳(はいにゅう)の中のデンプンが分解されて
ブドウ糖となり、新しい細胞を作ったり、呼吸をしたりするエネルギー源となって
発芽が促進されます。
ですから籾をとった玄米でも水につければ息を吹き返すのですが、
この発芽毒を取り除くには、濁った水を変えればいいだけのことです。
昔から農家ではこういいました。
白米は死んだコメ
玄米は眠っているコメ
発芽玄米は起きているコメ
これは玄米を食べる者にとっては覚えておく必要があります。
そして注意しなければならないのは、全自動化で玄米炊きをする炊飯器は、
発芽毒をそのままにして発芽毒ごと炊いてしまいますので大きな問題があります。
また、スーパーなどで販売されている発芽玄米のパックも
これまで述べた発芽毒を解毒していないのであれば問題です。
なぜなら発芽毒をつめたまま乾燥させパックにして売られているからです。
それから玄米選びは
1・無農薬のお米を選んでください。
ぬかになる部分に農薬を取り込んでいますので、
玄米食の場合は無農薬で作ったお米を選んでいただくことをオススメします。
2・元気なお米、生きたお米を選んでください。
発芽状態にして食べていただきたいので、「発芽できるお米」を選んでください。