武士道が生まれた背景 07 内村鑑三の「代表的日本人」
日本に流れる武士道の本質を極めた西郷は、
「我を愛する心をもって人を愛せよ」
「人を相手にせず、天を相手にせよ」
といいました。
そして「天を相手にして、己れを尽くし人をとがめず、わが誠の足らざるを尋ねよ」と。
まさに武士道をきわめると、それはイエス・キリストの生き方、
それは新約聖書に書かれています教えとみごとに同じなのです。
私利私欲を捨て、天が教えて下さる道に生きること。
そして人の益になること、公の益になることのために生きる。
自分のために生きるのでないのだということなのです。
内村鑑三が武士道としての世界に堂々と誇るべき「代表的日本人」は
今も新渡戸稲造の「武士道」と同じく、
優れた英文で書かれ、その内容、国際性が今もなお高く評価され、読み継がれています。
そこに選ばれたのは、その順番から
1・西郷隆盛
2・上杉鷹山
3・二宮尊徳
4・中江藤樹
5・日蓮
の生涯が紹介されているのです。
愛読していた自分の英訳聖書の表紙に書いたものです。
“I for Japan,
Japan for the World,
The World for Christ,
And All for God. ”
です。
まさに内村鑑三こそ、武士道に生き、キリスト信仰に生きた人だったのです。
ですから彼の唱えた無教会主義は、武士道に接ぎ木された主義であったのです。
そして内村はつねに「2つのJを愛する」と生き抜いたひとです。
つまり
Japan とJesus(日本とキリスト)
なのです。