ファスティング（断食）で改善可能な症状 72 痔疾（じ）からの克服
世界大百科事典 第２版の解説・じ【痔 hemorrhoidal diseases】
痔疾ともいう。
肛門およびその周辺の病気の総称で，激しい苦痛を伴う疾患を意味する。そのため苦しい時の神だのみというのであろうか，古来，洋の東西を問わず，痔の神とか痔の妙薬についての話がいくつも伝わっている。
すなわち，日本では海虫ヒルゴ玉のみそ汁とか鶏糞による温湿布などが痔の奇薬とされ，また江戸浅草の痔神や山谷寺町の〈さんやの痔の神〉の古記も残っている。
西洋では，フランスの聖フィアクルSaint Fiacreが諸病とくに痔の守護聖人として有名で，ルイ14世も治癒祈願をしたといわれる。
食の医学館の解説・じ【痔】
《どんな病気か？》
痔(じ)には、切れ痔、いぼ痔、痔ろうの3つのタイプがあります。
切れ痔は、かたい便を無理に排便したときなどに肛門が切れて外傷ができたもの、いぼ痔は、肛門周辺の血液の循環が悪くなり、うっ血して血管がふくらんだもの、痔ろうは、便の中の細菌に感染して化膿し、膿がでたあとにあなが残ったものです。
日本人には比較的多い病気ですが、病院へいくのをためらううちに症状が悪化し、外科手術が必要になるケースが多いようです。
痔になってしまったら、便秘をしないことがとくにたいせつです。便秘をすると、排便時にいきむため、うっ血がひどくなっていぼ痔を悪化させてしまうし、いつも便がかたいために、切れ痔がなおるひまがありません。
日ごろから、便秘をしないように気をつけ、血管を強化したり、血液の循環をよくする食品をとるようにして予防しましょう。
「奇跡が起こる半日断食」253頁
塚越佳津さん（６２歳） （要旨）
私たち夫婦は毎週月曜日に断食をしています。
それは２０年前に甲田先生と出会ったからです。
私はその時に健康診断で胃潰瘍だと診断されましたが、どうも不思議で甲田先生の診察を受け、断食と食事療法を教えていただきました。
その時、長男はアレルギー性鼻炎でしたが、食事療法で治りました。
最初は食事療法は納得しても断食療法には強い抵抗感がありました。
しかし、１０年前にその抵抗感は取れました。
長男がボストンの銀行に勤務していましたので、ボストンに行き、楽しく過ごしていましたが、その時から痔の症状が出始め、ボストンから甲田先生に電話をしたところ、本断食を勧められました。
そして電話で指導を受けながら、本断食をしました。
そして１週間を経た頃、化膿したウミがどっと出て、腫れも引き、痛みも取れました。
この体験から、帰国後、夫婦で定期的に断食をすることにしました。
そして食事は１日１回を楽しくいただきます。
これで私たち夫婦は、冬でもオーバーも着ず、風邪も引かず、元気で暮らしています。断食は病気にならないための予防医学だと思います。
これから年齢を重ねていきますが、人様のお世話にならいように健やかに老いていきたいです。
そのためにも定期的な断食をして、病気にならない生き方をしていくには、断食が最高の方法です。
【甲田医師のアドバイス】
日本人は痔を患う方がかなり多いようです。
私の所にもたくさんの痔の患者さんが来られます。
痔には断食がかなり有効です。なぜ痔に有効かは、免疫力が断食でアップし、傷の治りが早くなるからです。
痔だけではなく、どの部分の傷でも早く回復します。
盲腸の手術でも断食を続けている方だと５日間で抜糸できます。回復力がアップするからです。
胃の調子が悪かった塚越さんのご主人も断食で胃腸の調子が良くなったようです。
【藤樹の宿コメント】
塚越さんが食事療法は納得したが、断食へは踏み出せなかったということですが、藤樹の宿方式では、そのような抵抗感はありません。
なぜならば食べながら断食ですから。
完全に食を絶つ水断食に抵抗感がある方は、まず、藤樹の宿でチャレンジしてみましょう。
