40日ファスティング経験者の本音!

ファスティング(断食)の素晴らしさやファスティングの正しい方法、効果などを紹介しています。

酵素ジュース断食は危険-02-酵素は外部から補うものではありません

酵素ジュース断食が多くなっていますが、それを支える酵素栄養学や酵素そのものがあやふやなものである以上、酵素ジュース断食などあり得ないと思います。

 

私は数ある断食施設の中では、日本で最初に酵素断食を導入した施設だと思っています(1996年)。その時に参考にさせていただいたのが、「驚異の健康パワー!手作り酵素の本」(河村文雄著)でした。

 

この本に出会うまでは、断食の基本は、まさに韓国式断食(韓国2000あまりの断食施設では、水だけ)しか知らなかったので、この手作り酵素ジュースは断食に使えるとすぐさま導入に踏み切りました。

 

というのも1996年の真夏、10歳から20代前半の青年たちが水断食でバタバタ倒れてしまい、その時、ドイツから来ておられた方が、ドイツではこうした時には、蜂蜜をなめさせているということでした。そこで蜂蜜を与えたらすぐさま回復したのです。

 

同じ頃、ホテルで断食体験合宿を開催されておられた方が、手作り酵素を使用しておられ、教えていただき、河村文雄氏の本と酵素の種菌なるものを送っていただいたのがきっかけでした。

 

しかし、この時に疑問に思ったのは、酵素の材料である野菜、果物、野草の酵素を抽出するのに浸透圧として、白砂糖を材料の1.1倍の量を投入することでした。川村氏はこの本で、白砂糖は、食物の光合成によってできる糖に近い形をしているので、植物の酵素を取りだす時、細胞膜から白砂糖の浸透圧で取り出す。そして発酵中に白砂糖はぶどう糖と果糖に変わり、植物となじみやすく酵素が活性化される」とありますが、この説明で白砂糖の害はないとまず言い切れるかです。

 

それと一番の大きな問題は、そもそも酵素を栄養素として外部から取り入れるということそのものが間違っているのですから、酵素ジュース以前の問題です。

 

酵素をウィキで調べると「生体で起こる化学反応に対して触媒として機能する分子である」とありますので、ビタミンやミネラルのように独自の機能性を持った栄養素ではなく、生体内で合成された「触媒」ということになります。

 

この触媒とは、化学反応をスムーズに行うための助っ人で、特に生体内で合成された触媒として働く物質が、酵素なので、外部から摂取するものではないということは一目瞭然です。

 

 

片瀬久美子 博士(理学)は、

 

「食物から取り入れた酵素が体の中で働くかどうかは、環境が合っているかにもよります。食べて消化されるまでに働ける環境になければ、その酵素は働くことはなく終わります。また、酵素は反応を促進するけれども、それ自身は反応の前後で変化をしない-触媒-として働くので、酵素は反応に使われたら消費されて減ってしまうことはありません。繰り返して何度も働くことができます。酵素は必要に応じて作られてから、分解による量の調節の他に、一部の酵素は活性を変化させる調節を受けたりして働き具合が調整されています。こうした体内で行われている酵素の調整とは無関係に外から別の生物の酵素を取り入れても、余計なことになります。自前の酵素を「節約」する為に食品に含まれる酵素を食べて補うというのは、いくつもの基本的なところから大きく外しています。」

 

と指摘されておられる通りです。

 

断食して酵素が不足するから酵素ジュースで補うとかいうのは、まやかしということになります。酵素ジュースを飲んで補うという酵素ジュースそのものが最初の段階で破たんしていることになります。

 

やはり正しい断食は、発酵薬膳を掲げる「藤樹の宿」でしてください。最も安全な断食をご指導させていただきます。私たちは、安心、安全な断食道場をめざしています。