ホーリースピリチュアル・ファスティング 52 ファスティングの極みにいく 01 ファスティングはアスリートである

ファスティングを決断し、実行するということは

何を私たちにもたらすものでしょうか。

これまでも何度も語って来ましたように

１・頑固さや傲慢さをなくす

２・本当の自分に近づく道となる

３・つながれた鎖から解放される

４・すべてがまた好ましくなる

上記の言葉はブラザー・ロジェの言葉です。

この人はどのような方だったでしょうか。

ブラザー・ロジェは、何度もファスティングを繰り返しています。

第二次世界大戦下ですが、フランスでは、

ドイツに対する敵意と緊張が国内で高まる中、

ドイツ国境近くのテゼ近くでドイツ人司祭が殺害される事件がありましたが、

ロジェと3名の若者は、今度はドイツ人捕虜たちを訪ね始めます。

そのために、テゼのブラザーに対する風当たりは厳しくなったのですが、

ロジェは分裂のただ中で和解の道を模索する道を選んでいきます。

また、この戦争が終わったら親を失った子どもたちを引き取り、

その世話を手伝うためにロジェの妹が隣村に住み始めます。

その後、さらに3名のフランス人の青年たちが共同体に加わり、

ロジェを始めとする7名は、1949年の復活祭に修道士（ブラザー）として

教派を超えてともに修道生活をする誓願をたて、

男子の修道会・テゼ共同体が正式に発足しました。

そして教派間、とりわけカトリックとプロテスタント諸派の和解に貢献したのです。

つまりファスティングで与えられた和解の精神が、大きく生かされたのです。

私たちの目指すファスティングとは、このようなものでなければならないのです。

またある方はファスティングすると次のようなことが身につくといいます。

１・悲観主義が消え、自身がみなぎる

２・私は十分強いという自信が出て来る

３・困難にぶっかっても絶望しない

４・また試験に落ちてもうつにもならず、薬物に走らない

５・新たな力を得ることができる

といいます。

そしてファスティングとは、

精神力を身につけるトレーニング方法だと指摘しています。

確かにアスリートの語源を調べるとアスケート（Asket）で、

日本語では「行者、禁欲主義者、苦行者」と訳されます。

これはファスティングの本質を突いています。

私たちはジムに通ったりして、体を鍛えますが、

ファスティングすれば、アスリートの訓練と同じような

精神力などを身につけることが可能となります。

そしてスポーツでは得られない、更なる霊的な高みにもいくことができるのです。