40日ファスティング経験者の本音!

ファスティング(断食)の素晴らしさやファスティングの正しい方法、効果などを紹介しています。

健康リスクマネジメント 70 病気の方程式 61  静脈血栓 03 

1・肺塞栓症

深部静脈にできた血栓が剥がれることがありますが、

その血栓が血流に乗って移動し、心臓を通過して肺に入り、

そこで血管に詰まって肺の一部への血流を遮断することがあります(塞栓)。

この病気は肺塞栓症と呼ばれ、死に至ることがあります。

表在静脈血栓症で起こる小さな血栓は、通常は塞栓を引き起こしません。

つまり、危険なのは深部静脈で形成された血栓です。

脚や骨盤内で形成された血栓は、腕の血栓よりも塞栓を起こしやすい傾向があり、

これはふくらはぎの筋肉の作用によって

深部静脈の血栓が押し出されるためと考えられます。

肺塞栓症の影響は、塞栓を起こす血栓の大きさと数によって異なります。

 

・小さな1つの血栓が細い動脈に詰まった場合は、

肺組織のごく小さな部位で壊死が起こるだけで済みます(肺梗塞と呼ばれます)。

 

・大きな肺塞栓が起きると、心臓の右心室から肺に向かう血流が完全または

ほぼ完全に遮断されてしまい、血圧の低下と酸素レベルの低下から、

急死につながることもあります。

大きな塞栓はまれですが、どのような深部静脈血栓症を放置すると

大きな塞栓の発生につながるのかは予測できません。

複数の塞栓が起こることもあります。

その場合は、典型的には肺の複数の箇所で発生します。

このため、医師はいずれの深部静脈血栓症の患者に対しても大きな注意を払います。

ときに、心臓の右心房と左心房の間に卵円孔と呼ばれる

異常な孔が開いている人がいます(この状態を卵円孔開存といいます)。

この開口部が存在する場合、剥がれた血栓が動脈系の循環に入り込み、

体内の他の部位の動脈に詰まる場合があり、

例えば脳の血管に詰まると脳卒中が起こります。

 

2・慢性静脈不全症

一部の血栓は、瘢痕(はんこん)組織になって治ることがあり、

この瘢痕組織によって静脈の弁が損傷する場合があります。

弁が損傷しているため静脈は正常に機能することができず、

この状態は慢性静脈不全症または静脈炎後症候群と呼ばれます。

この病気では、体液が貯留して浮腫と呼ばれる状態になり、

足首、ときには脚の膝より下の部分がむくみます。

皮膚がうろこ状にかさついて、かゆくなり、赤褐色に変色します。

 

 

MSDマニュアル家庭版「深部静脈血栓症」を参照しています。