40日ファスティング経験者の本音!

ファスティング(断食)の素晴らしさやファスティングの正しい方法、効果などを紹介しています。

健康リスクマネジメント 74 病気の方程式 65  静脈血栓 07 

2・血栓フィルター

非常にまれですが、抗凝固薬の使用に耐えられない場合、

抗凝固薬によって重篤な副作用が発生した場合、

または抗凝固薬でさらなる血栓の形成を予防できなかった場合には、

心臓と深部静脈血栓症の患部の間にある太い静脈にフィルター

(傘の骨組みのような形状をしたフィルター)を留置する治療法が可能です。

フィルターを留置する場合は通常、

下大静脈(下半身からの血液を心臓に戻す太い静脈)に挿入されます。

このフィルターにより血栓を捕らえ、肺への到達を防ぐことができますが、

抗凝固薬とは異なり、新たな血栓の形成を予防することはできません。

通常、フィルターは抗凝固薬を使用できないか、

抗凝固薬で効果がない患者でのみ使用されます。

 

3・血栓溶解薬

血栓を溶かすために、アルテプラーゼなどの静脈内に投与する薬剤の使用が研究されています。

血栓が形成されてから48時間以内であれば、

この種の薬剤(血栓溶解薬)を投与することができます。

48時間経過すると、血栓内で瘢痕組織が形成され始めるため、

血栓の溶解が難しくなります。

脚の上部に大きな血栓がある場合には、

ときに機械的に除去する処置と血栓溶解薬を併用することもあります。

そのような場合、細くて柔軟なチューブ(カテーテル)を詰まった静脈に挿入し、

器具を使って血栓をできる限り除去した後、

カテーテルを介して血栓溶解薬を投与します。

 

合併症の治療

肺塞栓症が起こった場合、通常は酸素吸入をフェイスマスクか鼻カニューレで行い、

鎮痛薬で痛みを軽減し、抗凝固薬を投与します。

肺塞栓症が生命を脅かす場合は、血栓溶解薬を投与するか、

塞栓を除去する手術を行います。

深部静脈血栓症を起こした静脈が完全に回復することは望めず、

静脈弁を修復する手術もまだ試験段階にあります。

慢性静脈不全症が発生した場合には、

膝下までの弾性ストッキングの着用が助けになる場合があります。

皮膚に痛みのある潰瘍(静脈うっ滞性潰瘍)ができた場合は、

圧迫包帯を適切に使用すると効果があります。

圧迫包帯を週に1~2回慎重に巻いておけば、

静脈の血流が改善されて潰瘍はほぼ例外なく治癒します。

潰瘍に感染が起きる可能性があり、

包帯を交換するたびに膿や悪臭のある分泌物がみられることがあります。

皮膚に付着している膿や分泌物は石けんと水で洗います。

スキンクリームやバームなど、塗り薬はほとんど効果がありません。

静脈の血流が改善すれば潰瘍は自然に治ります。

潰瘍が治ったら、弾性ストッキングを毎日履いて再発を予防します。

弾性ストッキングはゆるくなったらすぐに取り替える必要があります。

できれば7枚、両脚が侵されている場合は7足分購入し、

毎日取り替えるようにすると、効果がかなり長もちします。

まれに、潰瘍が治らず、皮膚移植が必要になることもあります。

移植後は潰瘍の再発を予防するために弾性ストッキングを履く必要があります。

 

MSDマニュアル家庭版「深部静脈血栓症」を参照しています。