40日ファスティング経験者の本音!

ファスティング(断食)の素晴らしさやファスティングの正しい方法、効果などを紹介しています。

健康リスクマネジメント 33 病気の方程式 24 食品添加物 15 人工甘味料は危険 08 過食を生む脳 02

またある論文で、

摂食障害の生理学的要因(ドーパミンの感受性)と心理的要因の相互作用

:食物・人間関係に対する依存症」についての論考があり、紹介しておきます。

 

・・・非合法の薬物だけではなくタバコやアルコールの依存症でも、

食欲が減退して体重が減りやすいと言われる。

『タバコをやめると太りやすい』というのは定説のように語られるが、

タバコに含まれるニコチンはシナプス間隙のドーパミン分泌促進の生理作用

(神経活動の活性化・鎮静化)を及ぼすことで、

『食欲の代わりとなる快感(ニコチンの生理作用による食欲の代理的満足)』を得ていると推測される。

人間の食欲に関係する遺伝子は多様だが、

食欲が強まるか弱まるかは『脳内のドーパミン量』と深い相関関係があることが、

fMRI(機能的核磁気共鳴画像撮影)や

PET陽電子放出断層撮影)を用いた実験によって確認されている。

ドーパミンのもたらす快感刺激が強ければ食欲は抑制されるが、

ドーパミン量が減少してその快感刺激が弱くなれば食欲が増進されるのであり、

脳内のドーパミン量は食欲の調整機構の一部を担っている。

人間の食欲のメカニズムとして良く知られているのは、

脳の“視床下部”と“室房核”を食欲中枢とする生体ホルモンを介した食欲の調節であり、

視床下部からは『空腹ホルモン(オレキシン)』が分泌され、

室房核からは『満腹ホルモン(CRH)』が分泌されている。

食欲の調節には、脂肪細胞から分泌される『レプチン』というホルモンも関係しており、

レプチンが多いと食欲が低下して代謝が上がりやすくなる仕組みがある。

人間の食事を通した満足度はシナプス間隙の『ドーパミン濃度』によってコントロールされており、

食欲そのものは脳の満腹・空腹の認識と

視床下部や室房核、脂肪細胞から分泌される各種のホルモンによって

強くなったり弱くなったりしているのである。

食欲が過剰になくなって食べられなくなる“拒食症

(神経性無食欲症,アノレクシア・ネルヴォーザ)”

と食欲が過剰に強くなって大量に食べてしまう“過食症(神経性大食症,ブリミア・ネルヴォーザ)”は

表面に見える症状は正反対のものだが、

拒食症の人の約6割以上に過食症の症状も見られることから、

精神的ストレスが関係するその発症の仕組みには

類似した生理学的なシステムがあると考えられている。

摂食障害(拒食症・過食症)の発症や経過は、

脳内の『報酬系A10神経と連携したニューロン・ネットワーク)』の

ドーパミン濃度と関係しているが、

特に過食症ではシナプス間隙のドーパミンが少なくなっているために

(あるいはドーパミン受容体D2が少なかったり感度が悪くなっているために)

食欲が亢進しやすいと考えられている。