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ユダヤから学ぶ引き算健康法  18 ノーマン・カズンズの笑いと治癒力 01

最近、世界中で笑いの医学的研究が盛んになっていますが、

日本においても2017年に入って、笑いの文化が最も発達している大阪にて、

多くのお笑い芸人を抱える吉本興業松竹芸能などが大阪府と連携して、

「お笑いはガンに効くのか?」という実証研究を始めたことを発表しました。

こういった笑いの医学的研究の歴史は約40年くらい前からで、

まだ歴史は短いものの、着実に発展しています。

笑いの医学的研究が本格的に始まるきっかけとなったのは、

1979年にアメリカ人の当時ジャーナリストであった

ノーマン・カズンズが出版した『笑いと治癒力』という本でした。

ジャーナリストとして多忙な日々を送っていたカズンズ氏は、

1964年50歳のときに体調を崩し、当時の医療ではほとんど治る見込のない難病、

強直性脊椎炎(膠原病の一種)と宣告されます。

強直性脊椎炎によって立ち上がることもできなくなった状態のなか、

カズンズ氏は発病時の状況から強直性脊椎炎の主な原因はストレスであると考えます。

ただし、カズンズ氏は薬アレルギーであったため、

薬物治療ではなく何か別の手段を考える必要があり、

それが笑いを取り入れたポジティブな感情とビタミンCの摂取でした。

これは難病の強直性脊椎炎を患ったこと、

ジャーナリストならではの探究心が強かったこと、

そして薬アレルギーであったことが、

カズンズ氏を笑いの医学的可能性を追求する道に導いたと言えます。

とは言え、強直性脊椎炎の症状の特徴上、笑うと脊髄と関節の骨全てが痛むため、

当時のカズンズ氏にとって毎日笑うことは

とても難しいことであったことは間違いありません。

それでも試行錯誤の末、10分腹を抱えて笑うと少なくとも

2時間は痛みを感じずに眠れるということを知り、

それからは毎日チャップリンの喜劇などで10分間の大笑いをし、

ユーモア全集を読んで、

ポジティブな感情を持ち続け積極的に笑うようにしたと言います。

その結果、痛みが和らぎ、血沈が徐々に低下しはじめ、

数ヵ月後には職場に復帰することができました。

この体験をもとに書いた『笑いと治癒力』の一部が、

アメリカの最も権威のある医学専門誌『ニューングランド・ジャーナル・メディシン』に

異例的に発表されたことで、大きな反響を呼びました。

カズンズ氏は1978年以降UCLAの精神免疫学の教授としてのキャリアも築き、

笑いの医学的研究が世界中で本格化することになります。

1980年に今度は心臓発作を起こし、再び入院することになります。

その際にも笑いを積極的に取り入れることで乗り切り、

その体験記を『続・笑いと治癒力―生への意欲』本にしています。

結局カズンズ氏は最初の心臓発作から10年後の1990年に、

76歳で重度の心臓発作によりこの世を去ることになりますが、

50歳から26年間、笑いの医学的研究の発展に大きな貢献をしたことが評価されていて、

現在でも「笑い療法の父」と言われています。

笑いのエネルギーは日々の健康管理、

または、いま抱えている疾患の緩和対策として積極的に取り入れるべきもの

であることをカズンズ氏は教えてくれているいますが、

この笑いを極めていたのがユダヤ人だったのです。