40日ファスティング経験者の本音!

ファスティング(断食)の素晴らしさやファスティングの正しい方法、効果などを紹介しています。

クリスチャンドクター・日野原重明の生き方、死に方 09 土の器 

103歳になられた日野原先生は4年に

一度の日本医学会の総会で山中伸弥氏と講壇に立たれ、

「日本における高齢化と真の健康社会」と題して次のように語っておられます。

 

・・・男女とも平均寿命は80歳を超えました。高齢化社会で問題になるのが、

「平均寿命」と「自分で自分のことができる健康寿命」との差です。

男性でほぼ9年、女性で13年近く介護を受けたり、

あるいは寝たきりで過ごしたりしています。

この期間をいかに短くするかが、医療従事者の課題です。

一概に「老い」といっても生物学的な「老化」と人間的な「老い」は別物です。

人間として抗しきれない老化の中で、いかに生命の意味を見出していくか。

「土の器」とも例えられるもろい人間の身体は、

ひび割れたり壊れたりもします。

それでも私たちは与えられた時間の中で、その器に何を入れていくか、

模索し続けるのです。もし、社会が老人を疎んじ、ポンコツ車のように見下すなら、

それは真の文明社会とはいえません。

必要なのは、社会がもっと交わりの中に高齢者を入れ、温かい心で包み込み、

高齢者に「役割」を与えることです。

高齢者が居場所を得て輝くためには、

社会がまず、平和であることが前提となるため、

私は日頃から平和の重要性を語っています。

若い世代を含め、一人ひとりが参与しなければ、

本当の健康社会は日本に実現しない・・・

 

この講演はまさに日野原先生の遺言、最後の国民へのメッセージです。

私も70歳近くになり、ビジネスを営む上で驚くのは、

日本社会が高齢者を入れない、高齢者を霜害する社会体制であることを実感します。

すでに銀行融資がその最たるもので

70歳が融資の限度枠であと1,2年しかない者には返済期間がないので

融資できないと言われて驚きました。

すでに男性平均寿命は80歳を超えています。

ただ健康寿命は男性で10年差し引きますと

70歳で寝たきりになる方が多いというのも現実なのですが、

それにしても枠組みが狭すぎます。

日本は一見、平和な74年の戦後であるかのようですが、

それはかつてのような世界大戦を何度もしてきた戦争の繰り返しではない、

平和な時代でした。

しかし、老人への取り扱いは、最悪です。

日野原先生が平和な時代でないと高齢者は居場所がなくなると言われますが、

今、高齢者がいるのは介護施設ではないのです。

もっと社会に貢献できる仕事をしていくことを

日野原先生は私たちに訴えておられます。

その呼びかけに私も応答して、実績を積み上げていきたいと思います。

それが日野原先生と同じクリスチャンの使命であるからです。

何歳になっても人生に引退はありません。