クリスチャンドクター・日野原重明の生き方、死に方 05 脊椎圧迫骨折
日野原先生は101歳になられた2月に気管支炎にかかり、
激しい咳で側胸部の骨の痛みから骨粗しょう症が原因で
骨折していることが分かります。
骨粗しょう症財団というサイトでは何とこのような記述があります。
・・・骨粗鬆症は日本人をはじめとして、人類全体が最もかかりやすい病気の1つです。
昔は骨折してからレントゲンを撮り、初めて骨粗鬆症に気づくといった状態だったので、
実態はよくわかっていませんでした。
レントゲン写真だけでは重症の骨粗鬆症しか判断できなかったのです。
しかし、近年、二重エネルギーX線吸収法(DXA)などで
精密に骨量が測定できるようになった結果、
日本の総人口の10%弱、すなわち約1100万人が骨粗鬆症で、
現在は症状が出なくても、いずれ腰痛や骨折を起こす危険が大きいと言われています。
危険の程度を厳しく予測するかどうか、
つまり、どこまで骨量が減少すれば危険とするかによって多少変わってきますが、
骨粗鬆症予備軍まで含めると2000万人に達するかもしれません。・・・とあります。
統計は知っていたものの自分がまさかと先生は書いておられますが、
病気はそのようなものです。
自分が例外などとはありえないのですから。
この本(「最後まであるがままで行く」朝日新聞社発行)を読んで思ったのは、
日野原先生は101歳で体験されたのは、
普通の男性なら70歳台から経験することだということです。
医師であり、少食であり、
聖路加病院の総責任者としての使命に生きておられたのでそれが
30年ずれただけのことです。
私は先生がユダヤ流健康を実践されたら120歳も不可能ではなかったと思います。
それはリスクをあえてとりにいかず、
リスク軽減策をとられるべきだったということです。
脊椎圧迫骨折は手術でよくなるのですが、
そのようななかで好奇心の塊である先生は、すぐさま全国を講演で回られ始め、
しかも渡米までされます。
回復された先生は自分の手術の体験も含め、
「健康と長寿の習慣」について語られます。ここで語られたのは、
100歳以上の方の多くが寝たきり状態だということ。
それゆえに健康寿命について指摘されておられます。
私は戦後、ユダヤ人の建設したイスラエル国民が日本人とほぼ同じ長寿国でありながら、
健康寿命と同じ数字であるということを知りました。
日本は10年の差があり、これはそれだけ病気で床に臥せ、
寝たきりなど介護を要する人が、イスラエルよりかなり多いことです。
原因は簡単です。
健康長寿のためにリスクを少なくする知恵を持っていることです。
それは聖書とミシュナーに秘訣があります。