40日ファスティング経験者の本音!

ファスティング(断食)の素晴らしさやファスティングの正しい方法、効果などを紹介しています。

断食救人類の書 236 少食は救国、救人類となる 22 世界が直面する問題 環境破壊04 環境ホルモン

環境ホルモン」が注目されるようになったのは、

1996年,アメリカのシーア・コルボーン博士らの出版した

「奪われし未来(Our Stolen Future)でゴア米国副大統領が序文を記したことで

マスメディアに取り上げられ,NHKの科学番組で特集が組まれ,

人々に知られるようになりました。

この本では、環境中に放出された化学物質が,

多様なホルモン作用に基づいて複雑な内分泌系の機能

(生体の恒常性(ホメオスタシス),生殖,発生,行動等)を微量でかく乱させ,

野生生物やヒトへの危害を及ぼす可能性を指摘しています。

環境ホルモン(本内分泌かく乱物質)は、

本来その生体内で営まれている正常なホルモンの作用に影響を与え,

その結果,生体の内分泌系をかく乱し,

特に胎児や乳児など器官形成の活発な時に生体に望ましくない影響を

与えることが問題とされているものです。

なお,内分泌とは,特定の器官からホルモンが血液中に分泌されることをいいます。

そして,内分泌を行う器官を内分泌腺とよびます。

内分泌の英語名はエンドクリン(endocrine)で、

内分泌かく乱物質問題はエンドクリン問題ともよばれています。

一般にホルモンは,それぞれ特定の細胞に作用します。

この細胞を標的細胞といい,標的細胞には,

その細胞膜の表面または細胞質の内部に特定のホルモンとだけ結合する

ホルモン受容体(レセプター)が存在します。

そのため,ホルモンとホルモン受容体は,

鍵(ホルモン)と鍵穴(ホルモン受容体)の関係に例えられ,

合致するホルモンとホルモン受容体は決まっています。

しかし,内分泌かく乱物質はあたかも対応するホルモンと同じように

ホルモン受容体と結合し,合鍵状態となって作用します。

そして,生体に対して様々な疾患や正常な器官形成を阻害することが予想されているのです。

魚類,は虫類,鳥類などの野生動物では,

生殖毒性(生殖機能異常,生殖行動異常,雄の雌性化,ふ化能力の低下等)

が多く報告されており,内分泌かく乱物質がその原因ではないかと疑われています。

一方,内分泌かく乱物質の人間への影響は分かっておらず,現在研究が進められています。

しかし,野生動物の調査等から生殖器や器官形成などの阻害が予想され,

その影響が次世代にも及ぶのではないかと考えられています。

また,研究者によっては,環境ホルモンを有すると疑われる物質は,

国や調査する機関によって違いはありますが,主なものとして,

ポリ塩化ビフェニール類(PCB),有機塩素化合物(殺虫剤等),

トリブチルスズ(船底塗料等),ビスフェノールA(樹脂の原料),

フタル酸塩(プラスティックの可塑剤)等が挙げられています。