断食指導３０年のあゆみ 22 本物の断食とは何か 04 正しいファスティングの目標とは
では修道院の断食とは何かです。まず最初に指摘しておかなければならないのは、
西欧のキリスト教修道院は西欧のキリスト教を根底から支えているという事実です。
プロテスタントでスイスの作家であるヴァルター・ニクは次のように語っています。
井戸水の超水槽という宝をもっている。
この井戸水からキリスト教という土地を潤すすべての水が
こんこんと流れだしている。
この水なしには、その大部分が干しあがってしまうだろう。
歴史上、教会が衰退しつつあるときにそれを救ったのは、
つねに修道院だったのである」と指摘しています。
彼が言うようにカトリックの数多くの修道会が歴史を形成してきたのです。
そしてその修道会の中核が断食であったのです。
その事実を全く知らないのが日本なのです。
日本ではこのような修道院の存在と
その意義を過去の遺産だとかそのような時代が終わったとか
また日本人は観光地の対象としか理解していません。
こうして欧州の修道院は、驚くべき宝の山を維持し、
２０００年間にわたり各時代に大きなインパクトを与えて来ました。
そして修道院の断食は、決していかなる時代も喪失せず、
西欧文明をリードしてきたのです。
ゆえに今日の私たちが修道院の断食を継承し、学ぶ必要があります。
ではファスティングの目標とはいかなるものでしょう。
少しく列挙してみましょう。
１・ファスティングを自分がなぜしたいのか明確にすべきです。
そしてダイエットとかデトックスを第一とすべきではありません。
あくまでそれらはただ単なる手段にしかすぎません。
２・ファスティングは自分自身の心と魂の活性化が第一なのです。
４・ファスティングは、病気の症状を改善させます。
４・ファスティングすることで物事を以前より、
明確に見ることができるようになります。
５・ファスティングはこれまで歩んできた道を一度リセットして、
新たな方向へと向くことができます。
６・ファスティングを通してこれからの人生に新たな希望が与えられます。
７・ファスティングは大きな人生の転機となります。
上記７つを正しく理解せずにファスティング施設を運営するのは
実に愚かなことです。
知らずに運営することは罪悪です。
むしろこのような施設は止めていただきたいものです。
