ハーブセラピーが詰まった「緑の薬箱」を常備しよう
日本には断食の日常化がありません。
あくまで断食が特殊なことなのだという認識しかないので、断食が普及しないのです。
断食を修行だとしてしまった仏教に大きな原因があります。
断食は特別な修行ではないのです。
日常化しなければならないのです。
そこで重要な役割を果たすのが、「緑の薬箱」といわれるハーブの薬箱です。
ハーブは断食を日常化する大きな役目があります。
なぜなら「緑の薬箱」を担ってきたのはキリスト教修道院だからです。
「緑の薬箱ハーブセラピー : わが家でできるハーブ健康法」(NHK出版)や
メディカルハーブなど多くの著作がある林真一郎さんは、ハーブを扱うことが、
まるで魔女のような書き方をされていますが、
ヨーロッパの恐るべき魔女裁判をまったくご存じないようです。
また、ハーブは修道院で培われてきた2000年の歴史があります。
この事実をどこまで把握しておられるか分かりません。
いずれにしても「緑の薬箱」で検索していきますと
英国メディカルハーバリストである石丸沙織さんの名前が良く出てきます。
キリスト教教会が圧倒的支配するヨーロッパでは、
林さんや石丸さんのしておられる魂の癒しの
ハーブも仏教と結び合わせているのも根本的に間違いです。
まず、虚心に聖書と修道院の培ってきた医術を紹介してもらわないと話になりません。
さて「修道院の医術」は、イスラム教の「預言者の医学」とともに
キリスト教圏(世界人口の35%)とイスラム圏(世界の25%)、合計で60%が、
圏内の国家、国民に多大な影響を与えています。
私は今回、「ハーブセラピー」という言葉に何かひっかかりがありました。
それは「ドラック」の前に「ハーブ」が使用されていたからです。
特に嫌な言葉が「脱法ハーブ」と言われました。
そして「合法ハーブ」と分類されていました。
そのため「脱法ハーブ」のドラッグが日本で脱法ハーブを
店頭やインターネットで販売している業者の数が300を超えて、
そのようなドラッグとは一切関係のないハーブまでも
何か後ろめたいものを感じた時期がつい最近までありました。
その意味でハーブが大きく誤解されていますが、断食も同じですが、
日本ではそのイメージが本来のものとはかけ離れた独り歩きをする国なのです。
そこで今回は「ハーブセラピー」というカテゴリーですが、
本来は「緑の薬箱」なのです。そして「緑の薬箱」こそ、
秘密の宝物の箱であり、その奥義は深く、広く、深淵を極めるものなのです。
ハーブセラピーはエジプト時代から修道院に継承され、
数千年の歴史があります。
ハーブの病気の癒しの力は計り知れないもので、この技術が体形化され、
薬学という学問体系になっていきます。
中世に栄えたメディカルハーブは、有効な成分だけを抽出する技術が進み、
そして合成医薬品が続々と誕生していきます。
その代表的なものが抗生物質(注・01)です。
確かに医学の大革命、大進歩をもたらした半面、
メディカルハーブの意識が消えていくことになりました。
しかし、今、抗生物質の乱用でメディカルハーブが大きく見直されています。
(注・01)抗生物質
微生物が産生し、ほかの微生物の発育を阻害する物質と定義される。
広義には、微生物が産生した物を化学修飾した半合成抗菌薬や、
人工的に合成した合成抗菌薬、腫瘍細胞のような微生物以外の細胞の増殖や
機能を阻害する物質を含めることもある。
また、抗生物質の作用を利用した薬剤を指して抗生剤と呼ばれることもある。
アレクサンダー・フレミングが1928年にアオカビから見つけたペニシリンが
世界初の抗生物質である。ペニシリンの発見から実用化までの間には
10年もの歳月を要したものの、いったん実用化されたのちは
ストレプトマイシンなどの抗生物質を用いた抗菌薬が次々と開発され、
人類の医療に革命をもたらした。ペニシリンの開発は20世紀で
もっと偉大な発見のひとつで「奇跡の薬」と呼ばれることがあるのも、
このことによる。
天然物である抗生物質は数万種類存在すると言われ、
そのうち200種類以上の抗生物質が抗菌薬として使用されてきた。
しかし乱用が指摘されており、
抗生物質処方の50%以上は不適切であるとOECDは報告している。