40日ファスティング経験者の本音!

ファスティング(断食)の素晴らしさやファスティングの正しい方法、効果などを紹介しています。

サムライ・ファスティングに生きるとは 「代表的日本人」に書かれた武士道精神10 西郷隆盛 06 天から聞いた男

藤田東湖についてさらに内村の文章を続けます。

・・・正義を熱烈に愛し、野蛮な西洋人を徹底的に憎む彼のまわりには、

おのずと次の日本を担う若者たちが集まってきた。

そして遥か離れた地で彼の評判を耳にした西郷は、

藩主に従って江戸へ入ったときに東湖に会って

その人柄にじかに触れる機会を逃さなかった。二人は意気投合した。

「私が今、胸に抱いている志を後に伝えてくれるのは、あの若者をおいてない」

と東湖は語り、

「天下に畏るべき人物はただ一人、それは東湖先生です」と西郷は言った。

帝国の統一、その国が「ヨーロッパと肩を並べる国になるため」

の大陸への領土拡大、これを実現するための具体策は、

東湖から受けた新たな感化によって、西郷の頭の中で形を結んでいったようだ。

西郷はこうして自分が実現すべき理想をしっかりとつかむと、

あとはひたすら目標に向かって一直線に進んでいった。

維新の思想は、東湖の激しい精神のなかに蒔かれたものの、

それが実現するには、西郷のような穏やかな魂の中に植え替える必要があった。

東湖は1855年地震で世をさったが、その精神に芽生えた理想の実現は、

優秀な弟子に委ねられた。

西郷は、大好きな山歩きと、ときに何昼夜も通して続けている間に、

天の輝きから声が聞こえてこなかっただろうか。

杉林の静寂の中で「静かにささやく声」が、彼の使命を背負って、

この世に遣わされたのであり、その使命を果たすことは、

この国と世界にとって非常に重要なのだ、と彼に語りかけなかったか。

そういうことがああったからこそ、彼の文章や会話には幾度となく、

天という言葉が登場するのではないか。

おっとりして無口で無邪気な西郷は、思索に鎮まりながら、

一人で過ごすことが多かったようである。

その心は彼自身や全宇宙よりも

大きな存在が彼にひそかに語りかけてくるのに気づいたに違いない。

「人を相手にせず、天を相手にせよ。

天を相手にして、己を尽くして、人をとがめず、わが誠の足らざるを尋ぬべし」 

道は天地自然の道なるゆえに講学の道は敬天愛人を目的とし、

身を修するに克己をもって終始せよ」など

西郷は他にも語っているすべてが、天から直接、聞いた言葉だと私は信じている・・・

 

ラスト・サムライであった西郷は藤田東湖から圧倒的な影響を受けました。

藤田東湖の思想は、中江藤樹の教えを受けた熊沢蕃山に継承され、

藤田東湖に受け継がれ、西郷で開花したのです。

その西郷は、天から聞いたと内村は言います。

まさにその通りだと思います。

天から聞かなければ、西郷のような働きは不可能です。

そのことを語る内村もサムライ精神で無教会を形成していき、

世界でも稀な思想を生み出しましたが、

無教会はサムライ教会と名を変えた方がいいようです。

中江藤樹から西郷まで脈々と流れるサムライ精神こそ、

日本版ファスティングの精神的基盤であると私は確信します。