40日ファスティング経験者の本音!

ファスティング(断食)の素晴らしさやファスティングの正しい方法、効果などを紹介しています。

サムライ・ファスティングに生きるとは 「代表的日本人」に書かれた武士道精神08 西郷隆盛 04 陽明学との出会い

内村はラストサムラであった西郷の生き方を生き生きと紹介していきます。

 

・・・力持ちで相撲をとるのが大好きで、この習慣は生涯変わらなかった。

若くして王陽明の著作に惹かれた。

陽明学は数ある中国思想の中でも、善悪の観念と寛容ながらも

厳格な天の法を説く崇高な教えという点で同じアジアから生まれた

かの威厳ある信仰(キリスト信仰)に最も近い。

西郷の残した文章には、この影響が色濃く反映されている。

そこに見られるキリスト教的な感情は、

すべてその偉大な中国人(王陽明)の思想の明解さの証であり、

またそれらをすべて吸収して、

あれほど実際的な人物となった西郷の偉大な天性の証でもある。

彼はまた禁欲的な仏教の一派である禅も探求していた。

のちに友人に打ち明けるように、これは「情のもろさを抑えるため」であった。

いわゆるヨーロッパ文化の素養は、彼に全くなかった。

日本人としては、格段に心が広く、進歩的であった人物の受けた教育は、

すべて東洋のものだったのである。

では西郷が生涯を通じて抱き続けた二つの顕著な思想

1・帝国の統一

2・東アジアの統合

はいつ、一体、どこから生まれたのであろうか。

陽明学を論理的に突き詰めれば、そのような考えに行きつくとも考えられる。

旧政府(徳川幕府)が、体制維持のために奨励した保守的な朱子学とは違い、

陽明学は進歩的で前向きで可能性に富んだ思想であった。

キリスト教との類似性がこれまでも何度か言われ、

日本ではなにかと理由をつけて禁止同然の扱いを受けていた。

「これは陽明学と似ている。帝国の崩壊(徳川)は、

ここから始まるだろう」と維新で名を挙げた長州の戦略家、高杉晋作

長崎で聖書を目にした時、こう叫んでいる。

キリスト教に似た思想が日本の再建に欠かせないものであったことは、

日本のこの時代において特筆すべき事実である。・・・

 

私は高島市に初めて古民家を身に来た2016年秋のことを鮮明に覚えています。

安曇川町の道の駅「藤樹の里」で自動車を止めて、ふと南側を見た時に大きな看板に

陽明学の祖、中江藤樹生誕の街」と書かれていたことは大変な驚きでした。

この看板を目にしなかったら安曇川町に移住は考えなかったでしょう。

強烈なインパクトを与えたことを忘れられません。

陽明学の祖であった中江藤樹は、

300年後に西郷に大きな影響を与えていたことを

私は高校時代に内村鑑三を通して知っていたからです。