40日ファスティング経験者の本音!

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武士道が生まれた背景  19 李登輝の武士道解題 02 なぜ私にとって今、武士道なのか

李登輝の武士道解題」の初版は2006年で第2版が2011年となっており、

この書の解説を日本で著名なジャーナリスト田原総一朗が書いています。

田原は「武士道を台湾の総統であった李登輝から学ぶのは日本人としては

いささか複雑な気持ち」だと書いていますが、

私もこの書を一読した10年前に同じような思いでした。

もう一度、この書を読み直すとまさに今こそ、

サムライ精神、武士道精神が復興しないと

日本はとんでもない方向に行ってしまう気がしてなりません。

まず李登輝の「武士道解題」の序文から紹介していきます。

 

・・・アメリカの一国主義が広がり、グローバリズムに反対するうねりが過激化しています。

このような時代に平和憲法を掲げた平和主義国家の日本は国際的な使命が大きい。

私自身が日本の教育を受けて豊富な知育と徳育を授けられ、

それを通して知識や知恵に目覚め、「人間いかに生くべきか」という根本的な哲学や

理念を身に着けてきたからこそ、なおのこと、

この人類史的奇局の中において必要とされている「日本の心」の大切さを、

思い起こさずにはおれないのです。

 

敷島の大和心を人間はば

朝日に匂う山桜花

 

これは私が敬愛する新渡戸稲造先生の名著「武士道」の中であらためて紹介されている

本居宣長の和歌ですが、この「大和心」こそ、

日本人が最も誇りに思うべき普遍的な心理であり、

人類社会がいま直面している危機的状況を乗り切っていくために、

絶対に必要不可欠な精神的指針ではないでしょうか。

しかるに、まことに残念なことには、19458月15日以降の日本においては

大和魂」や「武士道」といった日本と日本人特有の指導理念や道徳規範が、

根底から否定され、足蹴にされ続けてきたのです。・・・

 

【解説】

田原総一朗がいみじくも語っていますように李登輝から教えられるのは

正直、恥ずかしい限りです。

そして日本人の根底にあった「大和魂」や「武士道」が喪失したのが、

1945年の敗戦でした。

しかも、日本の場合はややこしいのは天皇制とそれを支えた神道です。

この精神構造と武士道は違いますが、どれもこれも全て葬り去られてしまったのです。

そして戦後の高度経済成長で日本を支えたのは、マネーの支配でした。

しかし、この総括ともいえる198612月から19912月までのバブル経済でした。

それが崩壊してから失われた30年が始まります。

この喪失を回復する道こそ李登輝が語る武士道なのです。