少食ファスティングの基礎 玄米菜食 92 玄米食で病を癒す 13 がんを改善する玄米食 13 食源病
マクガバンレポートでは、ガンなどの生活習慣病は、
現代の間違った食生活が原因となって起こる「食源病」だと断定しました。
間違った食生活を日本でも研究しておられた方がおられます。
近藤 正二博士
(1893年- 1977年・医師、細菌学者、衛生学者、医学博士、日本衛生学会名誉会員、東北大学名誉教授)です。
近藤博士は、1935年から36年間、北は北海道の北端から南は沖縄の八重山群島まで、
日本全国の990ヵ町村を訪ね歩き、食生活と寿命との関係を調査し、
その結果をまとめた著書『日本の長寿村・短命村』がロングセラーとなった方です。
ハワイに移住した日系Ⅱ世の調査です。
日系Ⅰ世は、80歳台でも元気なのにⅡ世の子供たちが親より先に病死していく現象が分かり、
2世代家族の家で食事をされたそうです。するとⅠ世の方は肉も食べますが、
野菜をたくさん食べ、Ⅱ世の子供たちは、肉ばかり食べて、野菜を食べないことが分かり、
Ⅱ世の子供たちに野菜を食べるようにアドバイスしたら、
「あのような島の土人の食べるものは嫌だ」と答えたそうです。
このハワイの調査と36年間、全国を調査して回られた研究から、
肉中心の欧米食は、短命化することを予見しておられました。
この短命化現象は、1970年代まで長寿県だった沖縄県や
長寿村であった有名な山梨県の村などにも押し寄せてきました。
肉、脂肪、乳製品を中心とした欧米化食事を断ち切らないと短命化することを警鐘されてから、
不思議なことに日本人の平均寿命は世界一となりました。
しかし、Mレポートでは、この平均寿命の算出法にも異議を唱えています。
日本は世界一の長寿国でしょうか。
ある研究では50歳以上の平均余命は、30年前と比べて、伸びていないようで、
短命化は進んでいるかもしれません。
すると日本人はほんとうに健康な長寿国なのかが疑われます。
Mレポートを読んでいくと
「文明が進めば進むほど人間はより不健康になる」とありました。
M証言の項目には面白い記録があります。
盲腸炎は1886年に始めて登場し、それまでなかった病気だったというのです。
なぜ盲腸炎が誕生したのか、それは小麦粉をふる目が細かくなったからだというのです。
つまり小麦粉を製粉し、繊維を除去してしまい、腸の働きが悪くなって、
盲腸炎が誕生したと指摘しています。
つまり工業技術の進歩が進歩すれば新しい病気が生まれ、
文明人を不健康にするという証拠なのです。
20世紀初め、ロンドンの大病院では盲腸炎の手術は、
1年で5人だったのが、Mレポートの調査した1970年代では1000人を超え、
何と200倍だったのです。
文明は70年間で200倍進歩して、200倍の病気を生み出したのです。
つまり文明の発達は食源病をどんどん生み出しています。
ですから、Mレポートが指摘しているように、
今から400年前の元禄以前の玄米菜食中心の日本食こそ
食源病を断ち切ることにほかなりません。
その元禄以前の玄米菜食を提供するのが、
「藤樹の宿」で提供する発酵薬膳料理なのです。