40日ファスティング経験者の本音!

ファスティング(断食)の素晴らしさやファスティングの正しい方法、効果などを紹介しています。

ファスティング(断食)で救国を    08  ポンペイの悲劇に学べ

日本ではまだ弥生時代のことですが、今から約2000年前の起源79年にローマ帝国でイタリア南部の保養地ポンペイでヴェスヴィオ火山が大噴火を起こし、1万人都市が何と一晩で消滅したのです。

 

 

ポンペイに豊かなローマ帝国の富裕層が過ごしていました。後世の発掘調査で住居跡や劇場、公衆浴場、下水道など、火山灰の下から当時の建造物や美術品が良好な状態で出てきました。(この詳細はNHKで「ポンペイ」が3回に渡って放映されました)そして一晩で滅んだポンペイの発掘調査で当時のローマ帝国の上流階級の食生活が分かりました。

 

 

それは飽食の実態です。ポンペイでは過食嘔吐して、吐いては食べていた光景がそのまま映し出されたのです。ローマ帝国最大の保養地ポンペイでは、飽食に溺れ、公衆浴場で男女混浴の性のびん乱。そこにヴェスヴィオ火山の大噴火。噴火で火砕流が発生し、時速100kmなので逃げることは不可能でした。

 

それより1000年前のアッシリヤ帝国の首都ニネベとは正反対の悲劇となってしまいましたが、これは2000年、3000年前の歴史の出来事だと一笑できない問題ではないでしょうか。

 

 

ポンペイの悲劇は、ローマ帝国の富裕層の食の乱れでした。帝国各地から入って来る珍味の食事に完全に溺れて、過食嘔吐している光景がそのままの状態で発掘された姿をNHKの映像で見たとき、現代の食生活とオーバーラップしました。

 

 

今の日本でも世界中から食物、食品、珍味がどんどん入ります。お金さえあれば誰でも買える食品で満ち溢れています。そして1970年代から日本を覆う動物性タンパク質の過剰で、生活習慣病に国家破産に至るような膨大な医療費(年間40兆円)。

 

 

これは国民が食べ過ぎ症候群となり、しかも若い女性の多くが、摂食障害に苦しむ状況です。これまでMレポートを何度も紹介して来ましたが、1977年、アメリカも国家を揺るがすような医療費の増大に危機感を持った大統領が、このようなジャンク食では、アメリカは亡国にまっしぐらになるということから、Mレポートがまとめられ、アメリカはまさに1977年に食い改めたのです。

 

 

しかし、日本はどうだったのでしょうか。Mレポートは1960年から1970年代のアメリカの現状に対して、下記の2点を結論付け、方向転換を呼びかけました。

 

1・ガン、心臓病、脳卒中などアメリカの6大死因となっている病気は、現代の間違った食生活が原因となって起こる「食源病」である。この食生活を改めることでこれらの病気を予防する以外に先進国の国民が健康になる方法はない。

 

2・現代の医学や手術といったことだけに偏り過ぎた、栄養に盲目な片目の医療であった。栄養に盲目でない医学につくりかえる必要がある。

 

 

 

このMレポートと同時にアメリカ国民に食事改善内容を示すダイエタリー・ゴールを示し、医者の再教育を提唱しました。この結果、20年後にアメリカは、ガンの死因が第2位に後退し、野菜の消費量が一人当たり日本人の2倍になり、オーガニック専門のスーパーが全国展開していきます。

 

つまり1977年のMレポートはアメリカの食と医療に大変革をもたらしました。

 

 

しかし、日本はどうなのでしょうか。何も変わらず、国の掲げた健康目標も掛け声だけです。医療費の国家破産の足音が聞こえているのにです。この国はあのポンペイの足音を聞くことができるでしょうか。