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エシカル革命 03 ラナプラザ縫製工場の崩壊事故とは  

さらに末吉さんはこのような実例を紹介されています。

10年前にラナプラザで起こった縫製工場の崩壊事故(注・01)は

エシカル生活に関心のある方なら誰でも知っているニュースです。

 

ラナプラザ崩壊事故(注・01)

「ラナプラザの悲劇」とはなにか。

エシカル消費エシカルファッションに興味がある人なら1度くらいは、

この言葉を見聞きしたことがあるのではないか。

Wikipediaに「ダッカ近郊ビル崩落事故」として紹介ページがあるほど、

世界的に知られている。

 この事件は、2013年4月24日、

南アジアにある小国、バングラデシュ人民共和国の首都、ダッカから

北西約20キロの街・サバールで起きたもの。

その街にある商業ビル「ラナプラザ」が、

突如崩壊し多数の犠牲者を生んだことを指す。

ビルの倒壊で亡くなった方は1100名以上。

負傷者は2500人以上、行方不明者は500名以上という大惨事だった。

ときおり事件と呼ばれることがあるのは、

のちにビルのオーナーや工場経営者が逮捕されているためだ。

ラナプラザ倒壊の事故は、なぜ悲劇と呼ばれるのか。

それは、犠牲者の数が非常に多かったから、だけではない。

熾烈化する大量生産大量消費の仕組みによって生じた社会のひずみが、

集約されていたような事故だったからだろう。

この事故は、あまりに規模が大きく凄惨だったため、

皮肉にも世界中が注目することとなった。

それにともない、ファッション業界の構造的な問題点が知られることとなり、

方向転換を余儀なくされた。

事故の翌月、5月には安全を監視する機関として

バングラデシュにおける火災予防および建設物の安全に関わる協定

(The Accord on Fire and Building Safety in Bangladesh 以下、アコード)」を設置。

ここには「H&M」や「ザラ(ZARA)」などを展開する

アパレル企業・インディテックスINDITEX)をはじめとする、

欧州のアパレルメーカー、222社が署名した。

日本の「ユニクロUNIQLO)」も、13年8月に署名している。

このアコードは法的拘束力があり、実際に多くの縫製工場の安全検査を実施し、

問題点を指摘している。

「ラナプラザ」には、銀行や商店のほか、縫製工場が所狭しと詰め込まれていた。

事故前日には、ビル崩落を起こしうる危険な亀裂が見つかり、

ビル仕様の中止の警告が出されていた。

にも関わらず、ビルのオーナーはそれを無視し操業を続けた。

また、縫製工場の経営者は、従業員をそのまま働かせ続けた。

そして翌朝9時、ビルは轟音を立てて崩壊。

保護されるべきだった多くの人命が犠牲となった。

事故調査にあたったバングラデシュの調査官は、大型の発電機と、

数千台にもおよぶミシンの振動が、誘因だったとしている。

調査を進めると、建物は正規の許可なしに建築されており、

5階よりも上の階は違法に増築されていたという。

そのような状況は、バングラデシュはアジアの最貧国のひとつでることに起因する。

安い人件費を目当てに、世界から名の知られた

ファッションブランドが縫製工場を置いているからだ。

実際に、「ラナプラザ」内の縫製工場では、

マンゴーやベネトンなど、27の有名アパレルメーカーの縫製を受注していたという。

先に述べたように、危険を知らされながら強制的に就労させられたことが

この事故の被害を拡大させた。

劣悪な労働条件のもと、労働組合の結成も認められないまま

不平等な労働を強いられていたという、

典型的なスウェットショップのリアルがここにあったのだ。

「ラナプラザの悲劇」で犠牲になった方々のなかには、

多分に低賃金で就労させられていた若い女性たちが含まれていた。

手軽にファッショントレンドを追えるとして人気のファストファッションは、

貧しい国の若者の未来を搾取し、

ついには命をも奪ってしまうリスクもはらんでいることを、

決して忘れてはならないだろう。

 

(ELEMINISTのサイトから引用)