玄米菜食 116 玄米菜食の玄米はいかなるものなのか 12 とにかく噛むことをせよ「卑弥呼(ひみこの歯がいーぜ)」
歯医者さんの学会に「日本咀嚼学会」(注01)があります。
その学会でが提案する「卑弥呼(ひみこの歯がいーぜ)という標語があります。
卑弥呼の時代はとにかくよく噛んだ時代であったこととかけて標語に用いています。
★卑(ひ)・・肥満予防
よく噛むと満腹中枢が刺激され食べすぎ防止になります。
★弥(み)・・味覚の発達
ゆっくり味わうことにより、味覚の発達を促します。
★呼(こ)・・言葉の発音はっきり
口の周辺筋肉を使うことによって、言葉の発生や表情が豊かになります。
★の・・脳の発達
脳の血流が増え、記憶や学習能力の向上につながります。
★は・・歯の発達
歯ぐきが刺激されて血行がよくなります。
また、だ液によって病原菌などが洗浄され歯周病や口臭の予防にも効果的です。
★が・・がん予防
だ液の中にあるペルオキシダーゼという酵素がガンの発生を抑えるといわれています。
★い・・胃腸の快調
消化を助け、食べすぎを抑え、さらに胃腸の働きを活発にします。
★ぜ・・全力投球
噛み締める力を育てることにより集中力を養うことが期待できます。
そして時代とともに噛む回数が減っています。
咀嚼回数
弥生時代・・・3990回
鎌倉時代・・2654回
江戸・・1465回
戦前・・1420回
現代・・620回
食品の加工技術の進歩とともに、咀嚼回数は減っています。
近年は、人間の咀嚼力の低下による健康問題がでてきています。
日本咀嚼学会では、咀嚼の大切さを示すために、
咀嚼の効用を示す標語に使っています。
注1
特定非営利活動法人日本咀嚼学会とは、咀嚼システムと全身機能との関連をあきらかにすることを目的とする専門学術団体の一つである。1990年に設立された[1]。会員数1,100名[2]。2010年現在、理事長は小林義典。