ヒルデガルトファスティング 16 現代に生きるヒルデガルト 12 教皇からヒルデガルトに宛てた手紙とは
さて、このトリーアの会議にはキリスト教会の著名な者ばかリが集まりました。
しかし、名もなきヒルデガルトの「道を知れ」が、
クノー院長によって教皇が知るところとなり、
それはヒルデガルトの行動や習慣、著書を調べるためでした。
それから300年後、シュパンハイムの大修道院長、ジャン・トリテームは
「道を知れ」読んで驚嘆したといいます。
この院長は2000の蔵書を集めて、あらゆる書物を調べた結果、
ヒルデガルトの書いた「道を知れ」についてこのように述べたと言いいます。
「皇は多くの列席者を前に、修道女の著作を読んだ。
自ら精読、著書のかなり重要な部分の一部を説明した。
朗読を聞いた者は全員が驚嘆し、こぞって神に感謝した」
このこと自体が驚くべきことで、教皇が
まだ名もなき一修道女の著作を読むことすら奇跡でした。
そしれ朗読を聞いた全員が神からの霊感に満ちたこれほど感嘆すべき、
光を消さないように注意べきだ」と言ったのです。
ラテン教父全集に記載れています。
まずヒルデガルトに宛てた手紙・エウゲニウス3世・(注・01)
神は私たちの時代に新たな奇跡を示され、
神の霊を注がれたあなたがたが数多くの神秘を見、理解し、
説明していると言われています。
私はこのことを実際にあなたを見、聞いたという人々から知り、
感嘆、いや信じがたいほどに感嘆しています。
これに関して私は何を言うべきでしょうか。
私は知識の鍵を持ち、開閉することができますが、
愚かにも賢明にそうするのを怠りました。
したがって、あなたが神の恵みを頂いたことをたたえます。
たたえながら、謙遜な者にお恵みをお与えになることを知るためです。
それゆえ、あなたのうちにあるこの恵みを大事に守り、
霊的に与えられたものを感じ取り、
それを聞くたびに賢明に報告するようにしてください。
口を広く開けよ。私がそれを満たそう(詩編70)
終わりに、教皇は付け加える。
あなたは自分のために霊によって予見した場所について知らせてくれました。
その場所の修道院で、
私たちの許可と祝福、またあなたの司教の祝福を受け、
聖ベネディクトの規則に従ってあなたの姉妹たちと規律正しく生活しますように。
エウゲニウス3世・(注・01)
1153年7月8日)は、ローマ教皇(在位:1145年2月15日 - 1153年7月8日)[1][2]。第2回十字軍を呼びかけた教皇として知られている。本名はベルナルド・ピニャテッリ(Bernardo Pignatelli)[3][4]またはベルナルド・パガネリ(Bernardo Paganelli)。カトリック教会の福者でもあり、記念日は7月8日。(ウィキ)