40日ファスティング経験者の本音!

ファスティング(断食)の素晴らしさやファスティングの正しい方法、効果などを紹介しています。

ほんとうに怖い人工甘味料 22 異性化糖 04 アメリカを支配するコーン 03 映画「キング・コーン」の物語 02

映画の中で彼らが直面するのは、自分達の生活のなかに、知らないうちに

コーン由来のものが溢れていたということだ。

日本でも同じだが、でん粉はコーンスターチとなり、コーンシロップになる。

コーンシロップというと「そんなの、うちでは使ってないよ」と言うかも知れないが、

「果糖」といえばどうだろうか?

清涼飲料水や加工食品にはコーン由来の果糖が使われていることが多い

(正式名称は高果糖コーンシロップ)。

映画の後半では、清涼飲料水やジャンクフードの摂りすぎで糖尿病を発症した

タクシー運転手との対話が出てくる。

アメリカでもコーンシロップには害がある、とする説が多いのである。

彼らは、自分たちが生産しているコーンは、

社会のために役に立っているのだろうか?と悩む。

肉牛生産の現場も観に行くが、そこは見渡す限り牛がコーンを食べながら育つ風景だ。

そして物語の最後、彼らは自分たちのコーン畑を

・・・ここは書かないでおこう。総じていい映画だったと思う。

ただ、ドキュメンタリータッチだけど、どうみてもドキュメンタリーじゃない。

僕が一番よかったと思うシーンは、アメリカのコーン農家の補助金に関するくだりだ。

主人公が近隣の農家にぼやくのだ。

「コーンの収穫を集荷業者に売ったんですけど、赤字なんです。」

それを聴いた隣人の農家はニヤッと笑う。

「で、政府の(補助金)プログラムからの支払で、黒字になるだろ!?」

というシーンだ。

つまり、世界中の穀倉となっているアメリカのコーン生産は、

収穫物を販売した価格だけでは成り立たない産業なのである!

補助金があって初めて成り立つのがアメリカ農業の屋台骨なのである!

日本では「農業は補助金漬けだ」とか

「保護がなければ成り立たないものは産業ではない」などと言われるけれども、

世界的に見れば、食料という戦略的なものに

保護・補助を全くつけない国なんてないのだ。

経済人・財界、そして日経新聞の農業関連記事を書く記者は

この事実をどう思っているんだろうか。

もちろん日本の農業構造において、

適切な補助金が適切な人に渡っているかどうかということは

考えていかなければならない問題だ。

米の生産調整についても、おそらくここ数年で相当議論がおこるだろう。

しかし、それと「補助なんかしなくていい」ということは

全くリンクしないのである。

この映画は、アメリカの事情を知ることによって、

逆にそうしたことを明るみに出させてくれるものだと感じた。

だから、僕はこの映画を推薦したい。

それともう一つ。この映画の中で、重要なシーンがある。

それはコーンシロップの精製だ。

彼らはコーンシロップ製造工場に片っ端から連絡をして、

製造過程を見学させて欲しいと頼む。そして片っ端から断られる。

で、彼らは自宅でコーンシロップを精製するのだ!硫酸やらなんやら、

危なそうな化学実験が繰り広げられる。

この映画は、みる価値がある。そして、このような映画は、

日本でも作られるべきだな、と痛切に感じたのである。