40日ファスティング経験者の本音!

ファスティング(断食)の素晴らしさやファスティングの正しい方法、効果などを紹介しています。

健康リスクマネジメント 67 病気の方程式 58  致死性不整脈 02 

心室細動まで至らない頻脈性不整脈に、トルサード・ド・ポワンツがあります。

トルサード・ド・ポワンツは、一過性心室細動とも呼ばれ、

心室細動の一歩手前の状態を指します。

心室細動が死に至ることが多いのに対し、このトルサード・ド・ポワンツになると

一瞬気を失うことがあっても自ら意識を取り戻す場合も少なくありません。

ですが、そのまま心室細動に移り、亡くなることもあるので処置には注意が必要です。

心室細動とトルサード・ド・ポワンツは非常に似ています。

発作を起こしているときの心電図を見ても明確な区別は難しいほどです。

しかし、トルサード・ド・ポワンツは

QT延長症候群(心電図上でQ波の開始からT波が終わるまでの時間が延びる疾患)を

基盤に起こるのに対し、心室細動は必ずしもそうとは限りません。

40歳以上であれば急性心筋梗塞ですが、まず、心室細動の原因は、

40歳以上の中年以上の方であれば急性心筋梗塞が最も多いのです。

心筋梗塞では、心臓を養う血管が詰まるために心筋の一部が壊死し、

心機能が低下します。

それと同時に、壊死した心筋の周囲で不整脈が起こりやすくなります。

心室細動が起こりやすいのは、

心筋梗塞が発症した直後の数日間と数週間以上経過した慢性期であると

言われています。

心筋梗塞は、肥満、糖尿病、高血圧といったいわゆる

生活習慣病の方が特になりやすいため、40歳以上の方は注意が必要です。

そして40歳未満であれば肥大型心筋症やブルガタ症候群

一方、40歳未満の方の心室細動の原因では、

肥大型心筋症が最も多いと言われています。

肥大型心筋症は、心臓の左室心筋の異常な肥大に伴って生じ、

左室の拡張機能(左房から左室へ血液を受け入れる働き)に障害が出る疾患です。

次に原因として多いのは、ブルガタ症候群と呼ばれる疾患です。

これは、20〜40歳のアジア人の男性に特に多い遺伝性の疾患であり、

心電図で特徴的な波形をしている点が特徴です。

ブルガタ症候群の中で、心室細動になる方はおよそ1000人に1人くらいと

言われていますが、心室細動の発作は突然起こるので注意が必要でしょう。

トルサード・ド・ポワンツの場合は、

お話したようなQT延長症候群が原因になり得ます。

このQT延長症候群は、2・3割は遺伝の要素がありますが、

それ以外は主に低マグネシウムや低カリウムなどの電解質異常、

薬の飲み合わせによって起こります。

マグネシウムや低カリウムの状態は、

下痢や激しい運動により脱水症状を起こしたときに生じると言われています。

 

頻脈性不正脈の予防のためにできること

 

1・心筋梗塞にならないよう生活習慣を改める

致死性不整脈の中でも特に危険性の高い心室細動の予防のためには、

最も多い原因である心筋梗塞にならないよう注意することが大切です。

先にも述べたように心筋梗塞生活習慣病の方が特になりやすいと言われているため、

肥満の方は体重を減らす努力をすることやコレステロールが高い方は

脂っぽい食事を避けることが有効であるでしょう。

自分で予防することに限界があるなら医師の診断を受け、

薬による治療を受けることもお勧めです。

そうして心筋梗塞にならないように注意することで、

致死性不整脈になる危険性は減ると思います。

 

 

 

 

2・ブルガタ症候群の方は温度と薬に注意する

心室細動の原因になり得るブルガタ症候群の方は、何も前兆がなく突然、心室細動を起こします。そのため、予防が難しいという面もありますが、温度の大幅な変化に弱いという特徴があります。たとえば、寒い部屋から突然熱い風呂に入ることは危険であるため注意が必要でしょう。また、薬剤も大きく影響することがあると言われており、服薬に関しては医師の指導を守ることが大切になります。

 

(メディカルノート・旭川医科大学 保健管理センター 教授川村 祐一郎 先生の文章を参照)