40日ファスティング経験者の本音!

ファスティング(断食)の素晴らしさやファスティングの正しい方法、効果などを紹介しています。

武士道が生まれた背景  16 花は桜木、人は武士

「武士道というは死ぬことと見つけたり」ですが、

私たち人間の命はいかに短く、はかないことを本当に自覚して、

人としての情けを持つことだという意味です。

本居宣長の歌に「敷島(しきしま)の大和心(やまとごころ)を

人問わば 朝日に匂ふ山桜花」とありますが、まさに大和心、日本精神とは何かと問うならば、

「朝日に匂う山桜の花」のようだというのです。

桜の花は、その美の下に刃も毒をも隠し持っていません。

朝日が照らしてくると、花びらを開いてよい香りを周囲に放ち、人々を楽しませてくれるものです。

その色は華麗ではなく、その香りも淡くして人を飽きさせません。

桜は日本人の武士道精神そのものなのです。

桜は、時が来ると花開き、時が来ると自然の召しのままに、いさぎよく散っていきます。

大和心、日本精神もそうなのです。

自然の召しのままに、良い香りを放ち、人々を楽しませ、

短くも美しい人生を送って、いさぎよく散っていく。

日本人は昔から、「花は桜木、人は武士」といいました。

武士も桜のように美しく生き、美しく散っていくことを理想としたのです。

人の命は短く、はかないものです。

今住んでいます藤樹の宿には実に大きな桜の大木があります。

今年も満開の桜でしたが、ある朝、突風が吹き、一番で大半の桜の花が散っていたのです。

夕方まであれだけ満開だったのに驚きました。

安曇川を拭き流す強風であっという間の出来事でした。

この風だけでと思いましたが、しかし、その時から今度は濃い緑の新芽が噴き出ていました。

この光景を見ながらかつて45歳の若さで白血病でなくなったある姉妹を想起していました。

元気の塊のようなご婦人で、クリスチャンとして教会にも良く仕え、宣教も一生懸命でした。

この婦人によって多くの方が教会に導かれていきました。

彼女が白血病になってから、病院に何度も見舞いにいきましたが、

かえって私たちのことを心配してくれ、祈ってもらい、

どちらが見舞いにいったのか錯覚するぐらいでした。

そして1年間の闘病生活のすえ、天に帰りました。

桜のように咲き、桜のように散っていきました。

見舞いにいくと導いた一人一人のために細かい祈りのノートで

声をあげて祈っていました。

また教会では賛美の司会も担当していましたのでいつもゴスペルを聴いて、

手をあげて賛美をしていました。

若くして天に召されましたが、今でもこの桜のように散ったのですが、

天の安息に入った姉妹の姿を忘れることができません。

人の命は短く、はかない。

でも、短いながらも美しく生きる生き方がある、と信じるのが武士道です。

また大和心、日本精神ではないでしょうか。